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「もうお分かりかと思いますが、
これからここが騎士団の本部となります。
今日ここに呼んだのは、
団員の顔合わせが主な目的です。
各自名簿にサインを済ませてあると思いますが、
あれが契約書であることをお忘れないように。
アルバスが提示した規定は2つ。
裏切りをしないこと
選ばれしものを守ること
そして、団員同士仲良くすること。
だそうです
実行担当はできるだけ3日後の会合にも参加する
ようにとのことですが、
自身の役割は各自理解しているでしょう。」
以上の内容がミネルバの口から急ぎ足で伝えられた
本来なら違法ではあるが、秘密裏にブラック邸からウィーズリーの隠れ穴までのポートキーが騎士団のために作成されている。
開けた場所が必要とのことだったから、当日は実行部隊組がそっちに集合する手筈だ
また、指名手配中のシリウスと一時的に疑いをかけられていた私たち2人は、キングズリーの情報操作によって捜査網から大幅に外れることとなった。
以前より動きやすくはなったが、やはり今まで通り自由にというわけには行かなそうだ
3日後の会合については我々は参加組だ
ダンブルドアから大事な話があるとかで、闇陣営に対抗する策を講じるとのことらしい。
前のときにはこんなことなかったから、きっとダンブルドアはこのときのために人知れず準備を進めていたに違いなかった
「団員同士仲良くしろなんて規定あったか...？」
「あの人なら言いそうだね。
今は会合の内容の方が問題だと思うけど」
「考えたってわかるわけないさ。」
腕を組んで難しそうな顔をしていたAが小声で話しかけてくる。
視線の先にいるのはキングズリーだろうか
バチバチと火花を散らすような視線を遮るように、手の甲を彼の目元に軽く当てる
気づいた彼はすぐに非難の視線をこちらに向け、手を払って私から目を逸らした
髪の隙間から覗く耳の先が少し赤くなっているのに満足して、すでに終わりそうな話に意識を戻した
「この場所の座標は秘密の守人によって厳重に
守られていますが、団員である以上、
身の安全は最低限確保しておくように。
今日はこれで解散です」
ぞろぞろと暖炉に人が集まる中、ウィーズリー夫妻とシリウスは何か大事な話があるようだった
流れていく人を眺めながら、一期のメンバーと彼らを重ねそうになる
悪夢の始まりはいつも静かだ
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作者名：yamanarashi | 作成日時：2021年1月10日 19時
