【魔d!】召喚した悪魔が魔ジでしつこい【rd】2

53話 ページ6

『死ぬーッ！死んじゃうからぁぁア"ア"！！』


後ろから追いかけてくる大岩に必死で逃げる


ゴールが近くなるに連れて過酷になっていくアスレチック


悪魔と人間じゃ体力も違うのか、もはや今の状況は私を死へと誘っているようなものだった


あの二人は私の前で並んで競っている


あの二人に並んだら絶対死ぬ


別に1位がとりたい訳ではないので、少し距離を置いているが、やはりそれでもキツい


それにプラスし、ゾム君のミサイルが飛んでくる為…本当に死んでしまいそうだ



『いっ、…！』



上から来るミサイルに集中していると、足元に飛んできていた矢に足を傷つけられた


貫かれてはいないが、足の力を抜けさせるには充分な痛みで…


ガクッと地面に膝をついた


後ろからは大岩が近づくゴロゴロゴロと言う音が聞こえる



あ、私死ぬじゃん



そして私は自身の死を確信した


………最期は親の顔くらい見たかったなぁ


私は静かに目を瞑って、死を待った



「何死にかけてんだよ」



『………え？』


待っていた死への痛みは来ず、私を迎えたのは優しい声だった


rd「これくらいでヘバられたらつまんねーんだよ」


『ラ、ッダァ、先生』


rd「それにここで死なれたら二度とアスレできなくなるしね」


私を脇に抱え、はぁと溜め息をつくラッダァ先生


『っ、誰のせいかと…！』


rd「あぁ、俺だな。ごめん


だから後は俺に任せろ」


『！』


ラッダァ先生の顔を見れば、少し後悔が混じった顔をしていた


心配、してくれた…？


rd「っし。二人でゴールするぞ〜


んで、しつけ〜ぞゾム〜〜！！」


zm「それは先生の方じゃないっすか！！」


あっという間に離れていたゾム君に追い付くと、ニッと笑った


……あとはもう、任せよう


なんだかラッダァ先生の腕の中が安心で、自然と微笑む


ゴールはもう目前で



「この勝負＿＿＿＿！！







引き分けだ〜〜！！」


二人は共にゴールラインを踏んだ

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