【魔d!】召喚した悪魔が魔ジでしつこい【rd】 (ページ14)

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12話ページ14

『イルマ君であってる…？』

「あ、うん。僕はイルマだよ。君がお爺ちゃんの言ってたAさん？」

『う、うん…Aﾃﾞｽ』

『「…」』

10秒程む沈黙が続き…

『イルマ君』

ｲﾙ「Aさん」

私達は決意したような表情を見せる

『魔界、怖くない…？』

ｲﾙ「うん…怖い。」

意思疎通したみたいで、私は安心する

私はイルマ君と分かりあえる

…

..

.

『それで結局グルッペンさんも追ってきてねぇ…』

ｲﾙ「アハハ…酷い目にあったね」

私の話の内容からか、苦笑いをするイルマ君

ｲﾙ「じゃあ、Aさんは魔界が…悪魔が嫌いなの…？」

『……ううん。嫌いじゃないよ』

ｲﾙ「じゃあ何でそんなに…」

『嫌だから』

ｲﾙ「嫌？」

『触るのが、汚れるのが嫌だから…。私ね、人間の汚いとこばっか見てきたから…。あぁ、人間って皆汚いんだって思って…。

触ったら、その汚い部分が移るんじゃないかって、怖くて…。』

ｲﾙ「……じゃあ、僕は？」

『え？』

ｲﾙ「僕は汚い人間に見える？」

微笑みながらそう言うイルマ君

……なんでだろ

こんなに綺麗に見える人間初めてだ

『イルマ君は…違う。けど、触れない』

ｲﾙ「自分が綺麗な人間だとは言いずらいけど…。そっかぁ…良かった。ねぇ、Aさん」

『？』

イルマ君は私の手をとり

ｲﾙ「一緒に頑張ろ？それが治るように。ほら、だって。Aさんは汚い人間と綺麗な人間の違いが分かるんでしょ？

克服できるよ、きっと！」

『え、あ…いやっ』

手が、…！

ｲﾙ「Aさんならできるよ！まずはその綺麗か汚いかを自分の中でハッキリさせていこ？それから、少しずつ触れていくんだ」

『手、離して…！お願い、怖い。嫌だ。私は違う、あぁなりたくない。お願い、お願い！！』

涙目になりながらそう言う

移る、移る…！！

ｲﾙ「あ、ごめんね！」

…あれ？

イルマ君はお願いという言葉に反応し、手を離した

『……ごめんね』

ｲﾙ「Aさんの悪いとこ、もう一つ見つけた！」

『わるっ、…！？』

ｲﾙ「人間と悪魔を…自分とは違う生き物だと見てるところ。僕のこと虫みたいに見てたよ？」

ニコッと笑うイルマ君

笑っていいのかなそれ

『……ありがとう。スッキリした』

ｲﾙ「ううん。ごめんね、無理させて」

『……またね』

私は椅子から立ち上がり、部屋を出ていく

ｲﾙ「でも、僕の言ったこと忘れないでね」

その言葉を参考にできたらいいな…