【魔d!】召喚した悪魔が魔ジでしつこい【rd】 (ページ23)

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21話ページ23

『ゾム君達楽しそうデスネー』

私達の前でボンボンと爆弾を投げるゾム君と、それから逃げるシャオロン君

たまにこっちにもくるから危ないんですが

rd「Aは楽しくない？」

『楽しい訳ないでしょ。高いですし、怖いですし、触られるし…』

rd「んー、そっかぁ。そりゃダメだ。先生として生徒には楽しい青春を送って貰わないとなぁ」

『潔癖症な限り、無理なんです……』

私だって自分から輪に交ざりたい

けど...

rd「っし、俺Aと一緒にいる理由作るわ」

『一緒にいる理由…？普通に使い魔としてじゃないんですか？』

rd「そ。使い魔として、教師として。

一人の、優しい優しい悪魔として」

『…』

何て答えればいいのか分からなくて私は黙り込んだ

rd「そこは優しいって言えよ。んで、理由はね

Aに毎日楽しいって思わせる。その為に一緒にいる」

『……え？』

私がなにより驚いているのは、その目に嘘偽りが全くないからだ

濁っていない、純粋な青い目

『………そ、ですか』

自分が今、一瞬でも頼ろうとしたのに気付く

ラッダァ先生が本当に私の為にそう思ってるのか、それとも嘘が上手くてそう思わせたいだけなのかは分からないけど

無理なものは無理だ

rd「………はー。こんなんだから素っ気ない生徒はメンドーなんだよ」

『…ごめんなさい』

rd「俺は謝って欲しいんじゃなくて、素直に頼って欲しいんです～」

『で、でも無理なんですよ』

rd「それ、誰が決めた？」

『………え？』

rd「だーかーら！それ、誰が決めたかって聞いてるの」

『………私が判断しました』

rd「じゃあまだ分かんないじゃん？お前が楽しむ為にはまずその過剰な潔癖症を治さなきゃいけない。

俺を頼るくらい、できるでしょ？」

私は何故か、そう言って微笑む先生を信じてしまった

この人は騙さない。きっとどうにかしてくれる。

この人になら、頼ってもいい……？

『…………

やれるもんならやってみてくださいよ。この陰キャ教師』

rd「おーおー言ってくれるじゃんか。やってやるよ。この過剰潔癖生徒」

お互いニヤッと笑う

その時、私とラッダァ先生には変な関係が生まれていた

私にとっては初めて人を信じた奇跡的な瞬間を、あの人が意図も簡単に壊す

sho「A危ない！！」

シャオロン君にそう言われ、先生に向けていた視線を目の前に向けた

『………へ？』

そこには今にも爆発しそうな爆弾があった