SevenWishes 7

・ ページ6

s side




ほんとは、…結構しんどい。




頭がガンガンするし、


身体が熱くって、


立ってるので、精一杯。







でも、
俺が頑張んなきゃ目の前の命は救えない。


だから、弱音なんて吐いてらんないの。
























2｢健永。
麻酔もして、こっちは準備OKだよ。｣



s｢ん、ありがとう。｣




俺の気持ちを察してくれて、
高嗣は俺のサポートに徹してくれてる。










ふぅ…

俺は一息吐いて、メスを握った。
















無事
赤ちゃんは産まれたが、

産声をあげない。


無呼吸だ、



鼻にチューブをつけ、酸素を送る。



高嗣が心臓マッサージを施す。




s｢頑張れ、…｣


声を掛け続けた。









すると、












おぎゃあ〜…


赤ちゃんが産声をあげた。



高嗣がすぐに数値を確認する。

2｢よし、正常値だ。｣







s｢おめでとうございます。
元気な女の子です。｣


赤ちゃんを抱き上げ、お母さんの元へ。



｢…っ、ありがとうございます、｣









俺と高嗣は、
小さくハイタッチをした。














2｢よろしくお願いします。｣

それから、救急車が来て、
無事病院へと搬送されるのを見送った。













良かったぁ〜、助けられて。
















ホッとし、気を抜いてしまったからだろうか、


全身の力が抜け、


身体が傾いていく。







あぁ…俺、倒れるんだ。


そう思って、ぎゅっと目を瞑った。

・→←・

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す