猫より犬よりポケモン派 ページ6
「おー、私以外にこの子ら見える人に初めて会ったなぁ。えーっと、初めまして、私の名前は……あれ、なんだっけ」
前世の名前は流石に分かる。そこまで記憶力の老化は進んでいない。
体力?知らない子ですねぇ。
でも、ここでそれを名乗るのは何か違う気がするんだよな。
気付いた時には身内はいなかったし、小説とかで結構ありがち(だと勝手に思ってるだけ)の、名前とメッセージの書かれた手紙や木の札も見た事ない。
村の人達からはなんて呼ばれてたっけな……
『醜女』
『不細工』
『おい』
…………。
「……無い、うん、無いですぅ!
から、君の好きなように呼んで。なんでも良いよ」
自分的にはすっごい柔らかい笑顔で接しているつもりなんだけど、相変わらず子供の顔は晴れない。借りてきた猫ってこういう感じ?
やっぱり顔?顔か?悪かったなブスで!!
でもさー、言い方悪いけどさ、平安美人みたいに不健康太りするくらいなら、生涯モテなくて良いからとにかく健康に生きたくない?
前世の死因が病死の私的にはすっごく生きたい。
まぁ、そもそも太れるほど裕福な暮らしはしてないんですけど。
「おいお前、なにかないのか」
ようやく口を開いたと思えば、怪我人はよく分からないことを尋ねてきた。何?哲学?
「なにか……なにか?何かって何?ゔーんちょっと待っててね今考え」
「いやいい、忘れろ」
唸り出した途端に自分で振った質問を無効とした。こいつ……
「……お前、しばらくおれをここにおけ」
「えっいいけど」
「もう少しけいかい心を持っていても良いと思うぞ」
「自分で言っときながらそれ言う?さてはおめー不思議ちゃんだろ」
若干の軽蔑すら含まれていそうな目線を向ける子供の頬を摘むと伸びる伸びる。不服そうにこっちを見上げるのが不思議と段々面白くなってきたので、声を上げて大笑いした。
「なんか要望があったら遠慮なく言ってよね、叶えてあげられるかはちょっと分かんないけど」
「わ、わかった」
薄い色の髪を軽く撫で……君今すぐお風呂の刑な。髪の毛ゴワゴワだわ。
今まで色々あったんだろうけどさ、心機一転、サッパリいこうぜ。
兎も角、そうして私と小さな同居人との不思議な生活が幕を開けたのだ。
ちなみに、みずポケ達の放つねっとうを近くの山の麓に掘った浴槽(仮)に放ち、みずてっぽうで水温調節をしている奴がお風呂です。
お風呂です。
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わとり(プロフ) - この作品の作者のわとりです。こちらの諸事情により、しばらく作品の更新が出来なくなりました。最悪の場合、二度と更新出来ない可能性があります。その場合、新しいアカウントにて作品を作り直そうと考えています。ご迷惑をお掛けしてしまい、誠に申し訳ございません。 (2021年4月23日 18時) (レス) id: fc70e25bad (このIDを非表示/違反報告)
ルノ - ハァ↑めっちゃ面白いです!ポケモン自体そんなに詳しくないけど今度やってみようかな…屑先生とSCPが出てきたときの胸の高鳴りがもう…もう…() (2021年4月5日 19時) (レス) id: d669d1f25d (このIDを非表示/違反報告)
フーパ(プロフ) - ページ3を見て「アンテか」と思いましたまる (2021年3月17日 22時) (レス) id: 905a43e5ee (このIDを非表示/違反報告)
うんうん - すっごい面白いです!ただ一文、ほんとに一文なんだけど、、、グレイシアーーーーーー!!!!!!!私も抱きしめたい、、、更新待ってます!グレイシアをもっと出してくれ!あわよくばアブソルももっと出してくれ!前のこう、、ふさふさでモフモフしてくれ! (2021年3月2日 18時) (レス) id: 64517bd580 (このIDを非表示/違反報告)
霜月 - 第七世代までしかっていってるけど、普通に強いですよね?これなら無限もとっぱできるかも! 久しぶりの更新嬉しいです!この作品の続きが気になって夜しか眠れない!更新頑張ってください! (2021年3月2日 15時) (レス) id: 4263d465dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:わとり | 作成日時:2021年1月5日 13時