ｰ 壱 話 ｰ ページ2
＿＿＿＿ちゅんちゅん、という小鳥のさえずりが 目覚ましの煩い音と共に聞こえてくる。
私はボタンを乱暴に押し、それを止めて起き上がる。
｢ …ねっむ ｣
くぁ、とあくびをした後に、ベッドから降りて洗面台へ向かう。
顔を洗い、歯を磨き、ついでに服も着替え、誰もが毎朝するような普通の事を済ませてから1階に降りると、既に朝食が用意されていた。
｢ 今日そのまま塾行くから、晩ご飯いらない ｣
なんて、マーガリンを塗ったトーストを手に取って母に言った。
｢ 分かった、じゃあ夜ご飯代置いとくわね ｣
｢ んー、はひはほー ｣
｢ こら、口の中に物入れたまま喋らない！ ｣
｢ ん、ごめんごめん。そろそろ行ってくる ｣
リビングに立てかけてあるカバンを手に取り、
ローファーをはくと、玄関のドアノブに手をかけた 。
｢ いってきます！ ｣
｢ はーい、いってらっしゃい ｣
これが、私のいつもの平凡な日常である。
私が通う私立の学園は、家からそこそこ近く、そこそこ偏差値が良く、制服もそこそこかわいい。
別にそれといった不満はないし、学校が嫌な訳でも無いので、普通の毎日を楽しく過ごせている…ような気がする。
しばらく歩いていると、後ろからチリンチリンと煩い自転車のベルの音がした。
｢ おーA！ちっすちっす！｣
｢ ねえもうその登場の仕方辞めてくれない？｣
えー、なんで？と言いながら自転車を降りる、この緑のパーカーを着た男はゾムである。
｢ 存在が校則違反な男の隣を歩きたくない… ｣
｢ はぁ？どこが校則違反やねん ｣
いや、理解してない方がまずいのでは…？
と思いながら、実は日課となっている二人での登校もそこそこ楽しく思っている。
｢ で、A。言いにくいねんけど、｣
｢ ふーん、ダメだよ。｣
｢ ん？まだ何も言ってへん… ｣
困惑する彼を横目に音楽を聞こうとイヤホンを耳につけた。
何か隣でうるさいような気もするが、放っておこうと思う。
｢ ちょい！A、頼むからさぁ…英作移させてくれへん…？奢るから！｣
｢ ちょっと待って…バカなの？作文なんか尚更移させるわけないでしょ、｣
｢ いや〜、な？ ｣
なにが “な？”だ。
と思いつつ、私は無視して歩を進めた。
彼が｢ちょ、速いって｣と私を追いかけてくる。
嘘つき、ゾムの方が、歩幅広いくせして。
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汐里(プロフ) - 夢花(仮垢)さん» コメントありがとうございます(^ ^) ほんとはhtrnさんも出したかったんですが、人数の都合上で...汗 楽しんで頂けたら幸いです！これからもこの作品をよろしくお願いします（-人-） (2019年11月23日 11時) (
レス) id: 4d2571021c (このIDを非表示/違反報告)
夢花(仮垢) - 花が好きなの、hらんらん先生や無かった…意外…でもrbさんに花持たせたい…絶対かわいい……ﾆﾖﾆﾖ(( 続き楽しみにしてます！ (2019年11月23日 11時) (レス) id: 1ce7d18474 (このIDを非表示/違反報告)
汐里(プロフ) - saikaさん» コメントありがとうございます(^ ^) 確かに和風あまり見ないですよね...完全に私の好みを小説にしてしまいました笑 お褒め頂き光栄です！これからもこの作品をよろしくお願い致します（-人-） (2019年11月22日 18時) (レス) id: 4d2571021c (このIDを非表示/違反報告)
saika(プロフ) - コメント失礼します....！wrwrdの作品で和風系の作品はあまり見ないので凄く新鮮で面白いです.....！登場人物の描写からなにから何までとても好きです.....！これからも頑張ってください!!!! (2019年11月22日 17時) (レス) id: dff2d77afc (このIDを非表示/違反報告)
汐里(プロフ) - あややさん» コメントありがとうございます(^ ^) お褒めの言葉を頂き光栄です...！励みになります。これからもこの作品をよろしくお願いします（-人-） (2019年11月10日 7時) (レス) id: 4d2571021c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：汐里 | 作成日時：2019年11月8日 19時
