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最初は楽しかった。みんなで話して、沢山の仕事もやって、笑って。
でも何故か、どんどんその笑顔が少なくなって行った。
シャオロンのそのひとつひとつ漏れていくようなその言葉を聞く度に胸がきゅっと締め付けられるような感覚に駆られる。きっとそれは、私も同じような体験をしたから。
sho｢最初はさ、ほら、仕事漬けでもお互い声掛けあってやってきたんや。…それでも、無理だった俺達は逃げ出した。｣
『でもなんで海洋民族はシャオロン達を…』
sho｢多分戻ってきて欲しいってのもあるんやろうけど、1番はこのチップやろな｣
シャオロンは何故か壁を押す。しかしその押したところは凹み、ボタンになっていることがわかった。そのボタンの所を押したら目の前にあるテーブルの引き戸が開く。
…な、何これ、
大切そうに保管されている薄いチップ。これがなんだと言うのだろうか。
sho｢国際機関の情報が詰めに詰め込まれたチップや。グルッペンの書斎からゾムがパクってきた。｣
『…へっ!?』
sho｢これだけでマスコミに売れば数億はするやろうな。まぁ使い道がわからんからこうやって保管してるだけなんやけど｣
話によれば国際機関…いや、この中央地方に集まっているお偉いさん達は中々にえげつないことをしようとしているらしい。それが詰められたチップだ。
考えるだけでもゾッとする。
じっとそれを見つめてみれば、シャオロンはケラケラと笑い出す。待って、こんな物を私に見せてもよかったの？こんな厳重に保管してるってことはきっと部下の子達も知らないんだよね？
『このこと、船員の子達には、』
sho｢言うてへん。スパイとか居たら怖いし。｣
『あの、私一応海洋民族側って、』
sho｢言うたけど、俺達のこと話してへんのやろ？その証拠としてあの街に大分滞在しとるけど俺達のことはバレてへん。｣
今日のことでちょっと危ないけどな。苦笑を浮かべる彼の姿を見て申し訳ないと、その言葉だけが出てきた。目を伏せがちにしていると、シャオロンは明るい声で話しかけてくる。
sho｢大丈夫やって、アイツらになんか言われたら脅されてたとでも言うてや｣
『け、けどっ…』
sho｢そんな職業柄やし、今から俺達海賊がしでかすのもそれ以上や。問題ないって。｣
私の勝手でこの人達が黒くなっていく。その感覚が嫌で嫌で仕方が無くて、下唇を噛む。頭にぽん、と暖かい手が乗せられて、安心したが、お腹の中で回る渦は消えそうにない。
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四ツ谷抹茶(プロフ) - Alexさん» ありがとうございます…！！！そう言って頂けて光栄です、どうぞこれからも応援よろしくお願いします…！ (2019年7月16日 19時) (
レス) id: 2106793cf6 (このIDを非表示/違反報告)
Alex(プロフ) - とても面白かったです！応援してます！ (2019年7月16日 13時) (レス) id: 9980b2e5cf (このIDを非表示/違反報告)
四ツ谷抹茶(プロフ) - かなさん» 最後まで読んでくださりありがとうございました！最高言っていただけるような作品を届けることができてとっても嬉しいです…！応援まで…本当に感謝しかありません、次回作も期待して待っていただけたら有難い限りです、よろしくお願いします！！ (2019年7月15日 23時) (レス) id: e084f888fc (このIDを非表示/違反報告)
かな - 初見失礼します！本当に最高でした！もう最後のut先生の所は恥ずかしながら泣いてしまいましたw次は脅威の作品を見ようと思います！そしてこんな中学生の拙い文章を読んで頂けると嬉しいです。貴方様をずっと応援させていただきます！ (2019年7月15日 23時) (レス) id: 2f3992ceb8 (このIDを非表示/違反報告)
四ツ谷抹茶(プロフ) - 理香さん» コメントありがとうございます！今回の小説は憧憬というキーワードを意識して書いていたのでそういう感想を聞けて私も嬉しいです…！これからの航海もいいものであるといいなと私も思います…ここまでの応援、感謝です！次回作もよろしくお願いします！！ (2019年7月15日 19時) (レス) id: e084f888fc (このIDを非表示/違反報告)
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