【Attack on titan】The military gains of the blood eyes girl―2― (ページ7)

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第52話・「湯に溶けた思い」ページ7

浴室に響く水音、肌を滑り落ちる水が気持ちいい。

水に触れて痛むところもあるが、あまり重傷ではなさそうだ。
だが、改めて自分の身体を見直すと、ところどころ痣が目立つ。

自分でも見ていて痛々しいそれは、今日付いた物だけではない。
いつもはサラシで潰している胸にさえあるんだから、露出部分が折れたり曲がったりするのも、無理仕方ないことである。

「……アニに見られたらまた、怒られるんだろうなァ……」

仮にも女なのにこんな傷つけて……、なんて言うアニの姿を想像し、俺はククッと笑った。

悪化した足の痛々しさは、他の傷よりも当然勝っている。
紫色に染まり、腫れ上がっている。
しばらく安静に、だな。

鍛錬ができなくなるのはキツイな。
早く治って貰わねぇと。

身体を荒い終え、俺は湯に浸かる。
疲れた身体に湯が染み渡った。

「明日、アニに会える、んだよな」

早く約束してたアクセサリーを作ってしまおう。
それから、会いに行く前に何か食べる物を買って、食べながら話をするのもいいんじゃないか？

話したいことが、たくさんある。

リヴァイ班の奴らとか、リヴァイのこととか。
エレンが弟子入りしたってことも話したい。

会えなくなる分、会える時にはその時を無駄にしたくない。

「楽しみだな……」

柄にも無く、そう思った。

自然と笑みが零れる。
嬉しい、な。久しぶりだ。こんな気持ち。

湯を上がり、脱衣所で身体を拭く。

流石と言うか、なんと言うか、タオルは新品同様だ。
前の基地から持ち越してきたものらしいが、普通に店に並べられるレベルだ。

俺は身体を拭いた後、傷の確認をするため、服を着ずに鏡を見た。

女にしては、ゴツい身体。
割れた腹筋に、膨らんだ胸はアンバランスだ。
いっそのこと、削いじまおうかな。

「おい、遅いぞ」
「！」

ドアの向こうから、リヴァイの声が聞こえた。

ヤバイ、そんなに時間経ってたか。

「もうそろそろ出る。待ってろ」
「さっさと出ろ。俺も疲れてるんだ」

あいつも疲れるんだな。
やっぱり人間ってことか。

脱衣所に置いた服を手早く着て、脱衣所のドアを開ける。

リヴァイはソファに座っていた。

「なんだよ……。
外でスタンバッてんのかと思った」
「なんでわざわざ。

……割とデカいんだな、胸」
「は？胸？」

……あ。
サラシ忘れてた。

「……おかしいかよ」
「別に。

今までお前は胸が非常に小さいと思っていたから驚いただけだ」

失礼な奴め……。