2章さよならは言わない (ページ31)

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漆拾捌大船ページ31

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『海賊に捕まったときにできた縄の跡』

「来てください！兵庫水軍の港になら何かありますよ！」

果たして行っても良いのだろうか

港には誰もいなそうだった

『誰もいないよ帰りましょ』

「そのうち来ますよーAさんの事捜索に出ていただいたんです」

『そんな、、、』

すごく申し訳なかった

改めてきり丸の力がどれだけ強いか分かった

普通はそんな子供の言うことなんて

大の大人達が信用することなぞ

それこそ凄いことだし珍しい

それほど信用されているのだろう

あれか？

海の上に小舟が一艘。

茶色の忍び装束...........

「あれはぁ...げ！ドクタケ忍者だぁ！」

やっぱり...

『きり丸下がって！』

Aの手にはなぜか分からないが

刀があった

「なんで！？どっから持ってきたんすか！」

『なんかおいてありました』

「というか使えるんすか！？」

『甘く見ないで、こう見えても島原で仕込まれたの』

緊張を解かず

迫り来るドクタケ忍者に

武器を構えた。

「あ！九条だ！乗り込めー！」

突進してきた

そして海岸につくと

Aめがけて走ってきた。

「大人しく捕まれー！」

『だれが、あんたらなんかに捕まるか！』

ガリガリガリ

と刀が擦り合う音が聞こえた

Aとドクタケ忍者の刃が

交じりあっている

「あ！兵庫水軍だ！」

きり丸が叫んだ先に

小舟の何倍という大きさの船が

一隻港に着こうとしていた

あれが水軍か

ど迫力だった

『余所見厳禁どすえ』

「ああ！！」

Aが刀を振った刹那、

ドクタケ忍者の刀が

空中を舞い

海の砂浜に突き刺さった

手を痛めるドクタケ忍者は仲間を含め

後ろめいていた

「兵庫水軍もきちゃ退散するしかないな」

「覚えてろよ九条！！」

ドクタケ忍者が退散するのを見送ると

刀をカチンッ

と鞘に収めた

「かっこいい！！！」

きり丸が叫び

兵庫水軍の大きな船は港に到着した

☆