事故死したらバレー最強になってしまった件について2

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Aside





「調子はどうだ」




『…まあ普通、いつも通り』







ウシワカと俺の中学は強豪で、スポーツ新聞で宿敵と書かれるほど接戦をしてきた。





中学の宮城代表選手として俺達は選ばれた事もあったので話す事も多かった。








仲も悪くないし、なんなら連絡先だって知っている。









『あ、春高進出おめでとう』






「ああ」







８月中俺は兵庫にいたので一次予選に出ることが出来なかった。







澤村さんから2回戦目で負けてしまった事も聞いていた。







(IHベスト1だもんな。凄え凄え)







「…お前はなぜ白鳥沢にこなかったんだ」






逃がさんとばかりに睨みつけてくる牛島。




「推薦だって来ていたはずだ。それをドブに捨ててまでなぜ烏野に行った？お前はこんなところで終わる奴じゃないだろう！」








『俺がどこに行くかは俺の勝手だろ。今回はあれだ…運がなかった。』








(せめて俺が出てれば…いやこれはチーム全体の問題だからな。今年中は俺大会出れるの少ないと思うしなぁ…)









「…やめるな」





『…え？』





「テレビで事故の事を耳にした。家庭の事情で色々あるだろう」






(心配してくれてるのか)







『辞めないよ。高校卒業するまでは絶対』








(高校卒業後はブラジルでバレーする予定だから日本ではしないし事実だよな)




肩を強く掴まれた。








「続けないつもりか！？好きなんだろうバレーが」







俺は何故だかこの時、凄く冷静だった。




初めてこんなに必死に訴えかけてくる牛島は初めてで凄く動揺したはずなのに。






俺は牛島の腕を握る。




『…今さ、凄く楽しいんだ。でも』








(そう、本当に楽しい)






(バレーを出来る事が嬉しい)






(…だけど)









『“ここ”には俺を超える奴がいないから』








____多分俺は、これ以上成長できない。

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