鬼と人の境界者

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炭治郎side





「私も町に行きたい！」


「俺も！！」



「ごめんな、花子、茂。今日はダメなんだ」




(雪が降り積もったばっかりで危ないし…)





『今日は観念しなさい。帰ってきたら本を読んで貰えば良いじゃないか、な？』





Aが花子と茂を軽々と持ち上げる。







「Aも行っちゃうのー？」



「なんでAは良くて俺らはダメなんだよ」





Aも困ったように眉を下げる。






『俺も下に用があるんだ。ついでに炭治郎のお守りもな』





ポンと優しく俺の頭に手を置く。



「……俺だってもう一人で山も降りられるし、狩りもできるよ」



(俺はまだAが頼れないぐらい小さい…子供のかな)






少し凹んでいると




『俺が心配性なだけだ。炭治郎は鼻が効くしそこらの同い年の子よりも物覚えも良い！それに優しくて家族想いだし気遣いもできるしあと！』




「もう良いから！！！恥ずかしい」





Aは嬉しそうに笑った。






『いつも元気に笑っていてくれ炭治郎。俺は笑った顔が一番好きなんだ』





「……？……急にどうしたの？」





少しだけAから悲しい匂いがした気がした。







『……いや？早く準備してきな炭治郎、すぐ出掛けるぞ』

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