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こじけんが見つけたのは正しく件の特集ページ。あーあ、見つかってもうた。今日絶対荒れるで、これ。
「えーーAちゃん水着やんめっちゃかわいい」
「おいごら小島。人の彼女のことやらしい目で見てんちゃうぞ」
「シンプルな感想やん。やらしい目でなんか見てないやん。こん中でそういう目で見てるの誠也くんと大晴だけやで」
「大晴！！！」
「俺のこと巻き込まんといてくれん？」
ほんまに勘弁して欲しい。そういう目で見てないと言えばそりゃ嘘になるけど何も今巻き込むこと無くない？
「あー、水着撮影か。……それであん時付けたあかん言われたんか」
「やめて。Aちゃんのそんな話聞きたない」
「………」
「めちゃくちゃ落ち込んでるAちゃんのファンいるんでやめたってください(笑)」
その意味を理解できひんほど子供じゃないし、健全な大人の付き合いしとったらそりゃそういうことだってあると思う。でもやっぱりそういう話は聞きたくなかったな……。
反抗のつもりで誠也くんをひと睨みすると特に悪びれる様子もなく「すまんすまん」と謝っていた。いやまあ、別に謝られるようなことでも無いねんけど。
「あら」
「は？」
何も考えてないこじけんが何も考えずに捲った次のページにはもちろん、どこからどう見ても恋人にしか見えへんAちゃんと大吾くんの写真。
それに気づいた誠也くんの顔は、さっきまでとは打ってかわって、アイドルとは思えん程に眉間に皺を寄せていた。
「おい大晴これどういうことやねん」
「え！？俺！？俺なんも知らないっすよ！？」
「正門！！！」
「いや俺も知らないっすよ。大吾もなんも言うてへんかったし」
「なんでよりによって大吾やねん」
「ドラマで恋人役やからでしょ？」
「分かってるわ！」
「こっわ」
こんな時に正論ぶっ込むこじけんは煽ってんのか素なんか。どっちにしろ、今は何を言ったって誠也くんを怒らす要因にしかならへんから黙っとくに越したことはない。
、と思っていたのにこれまたタイミング悪く現れたのはリチャくんと晶哉。空気感で何となく察したのか黙って空いてる席に座るリチャくんとは対照的に、俺らが集まってることに興味が沸いたのか輪の中に入ってきた晶哉。
「みんな何見てるんすか！あ！Aちゃんや！わー！水着！夏やな〜！」
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作者名：てと | 作成日時：2022年9月3日 5時
