検索窓
今日:2 hit、昨日:3 hit、合計:180,777 hit

01.ねぇ、知ってる? ページ1







「じゃあ、俺と付き合ってよ」

『…は?』









どっからどう見てもそうなったのは自業自得で
私が悪かったのは、ちゃんと覚えてるし分かってる。



更級(さらしな)さんは優太くんとどういう関係なの?」



もう何回目か分からなくなったこの質問の正解なんて
ずっと前から知っていたはずなのに。



『どうって、ただの幼馴染みですけど』

「ほら、だからただの幼馴染みだって」

「だって、優太くんよく更級さんの話するし
更級さんだけ名前で呼ぶし付き合ってるのかなって」

「ミナ可愛いんだから押せばいけるよ〜」

「ねぇAちゃん。
私優太くんの彼女になりたいの、協力して欲しいなぁ?」



コテンと首を傾げた目の前の彼女が
あまりにも無神経で、浅はかで。


本当に何も知らないのだと。



そんな奴が優太を好きだなんて

…馬鹿みたい。









特に仲良くもない違うクラスの子達に呼び出された時からどうせこんなことだろうとは思っていた。


専らモテる方らしい幼馴染みに手を振り返されただけで頬を赤くして飛び跳ねる彼女は、確かに顔だけで言ったら一般的には可愛い方に分類されるのかもしれない。


残念なことに優太の好きなタイプでは全くないし、どうせこの子だっていつもの様に中身なんて見てないでしょ?



そんな子達の告白をいつもなんて言うか知ってる?

「なんであの子達は俺のこと好きになってくれんだろうなぁ、よっぽどAのが俺のこと知ってんのにな(笑)」


それで顔クシャってさせて笑うんだよ、いつも。



『優太、茶髪より黒髪派だしスカート折るような子より校則とかルール守る真面目な女の子が好きだと思うよ』



何も考えていなかった訳じゃない。
あまりにイライラしすぎて言い方を間違えた。

…ただ、それだけ。




あ、と思った瞬間にはもう遅くて。
怒りを買ってしまったのが空気で分かる。




ストレートの茶色い髪と、短いスカートが揺れる。
名前も知らない女の顔がカッと赤くなって震えた。



耳に入らなかった大きな怒声が
両手が、私の肩を押したのが
グラリと揺れた視界で遅れて理解する。


………突き飛ばされた。



スローモーションみたいだなぁ、って他人事みたい。

そういえば、さっき後ろの扉開いてるの見たな。




いっそのこと骨折とかしちゃえばいいのに。
だって、そしたら。



あっという間に着いた私の手にぐにゃって感触がした。

「イタッ」って声付きで。

02.トキメキ(仮)→



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (425 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1560人がお気に入り
設定タグ:平野紫耀 , 岸優太 , 永瀬廉   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

mun(プロフ) - このお話大好きです!これからも楽しみにしてます! (2020年10月26日 17時) (レス) id: 0e3b0babab (このIDを非表示/違反報告)
夏(なの)(プロフ) - コメントありがとうございます!パスワードは作品を見て頂ければ分かると思います。 (2019年1月3日 13時) (レス) id: d826207ec4 (このIDを非表示/違反報告)
みさと(プロフ) - パスワード知りたいです! (2019年1月3日 12時) (レス) id: f4a3a3a2e7 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名: | 作成日時:2017年9月10日 9時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。