【壱】みっちゃん、刀剣男士な自分を分析する。 ページ2
「あはは……こんなに長いこと取り乱してごめんね、主。」
いや本当に主には申し訳ないことをした。
思いの外燭台切光忠としての知識に引きずられてしまったのか、こんなに長いこと主をほったらかしにしてしまった。
そのせいか私の中の燭台切光忠のモノだと思わしき思考が
《こんなの主に見せるなんて全然格好良くないよ〜!》
とわめいている。当然無視した。
当たり前だろう。
私は燭台切光忠のガワを被ったただの人の子みっちゃんだ。この人格であの十数年を過ごしてきたんだ。
だから、自分を歪めて燭台切光忠の型通りにしてしまおうとは欠片も思わない。
まあ、取り繕いはするがな!(只の猫被り)
でも取り繕うのも楽でいい。
本霊が自動翻訳機能をつけてくれたからな。
いや全く、本霊には感謝しかないな!
交通事故で死んだと思ったら両親と別れを告げさせてくれたり。
幼い頃の私の面倒をみてくれたり。
只の子供だった私との約束を律儀に守って、分霊として神域のソトに出してくれたり。
全くあのヒトは、神なのに。妖なのに。
本当に本当に本当に!
まったく、“彼等”は優しすぎる!
ブラック本丸などという場所で分霊が酷い目にあって還ってきているのに。
使い捨てとばかりに政府に扱われているというのに。
きちんとした手段で祀られている訳でもないのに。
別に、彼等自身に関係など、ないというのに。
もはや、彼ら刀剣男士が、ちっぽけな我ら人の子など、見捨てても仕方がないというのに。
それだけのことを、我ら人間はしたのに。
それでも“彼等”は、優しい妖は/優しい神様は。
この世に送り出してくれた、親を。
大事に使ってくれた、過去の主を。
そして、傲慢でちっぽけな我等人の子の歴史を。
護らんとばかりに、各地で敵へと己自身を振るう。
嗚呼、あぁ。
これを優しいと言わずになんと言えばいい!
“彼等”神は、妖は、一体我らにどんなモノを期待しておられるのか!
ああ。
かれらは、ほんとうに、こわいなあ。
わたしたちは なにも かえせないのに。
みかえりを はじめから きたいなど していないと いうのか。
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あくあっち(蒼) - (゚O゚)某ピクさんにて拝見&コメントさせていただいたものです!こちらにもいらしたとは、あちらと少し違っていたりしてまた最高です(*´▽`*)これからも楽しみにみさせていただきます。 (2017年5月24日 2時) (レス) id: 09bbfcd87e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:冬村瞬 | 作者ホームページ:http://ulog.u.nosv.org/user/uratuku421
作成日時:2017年5月23日 18時