7(2リバース) ページ8
宵音side
武装探偵社を出た後、本を買いにデパートへ行った。
そしたら、まるでお人形みたいな、えらく目立つ服装の女の子が1人でウロウロして居て。
何か困って居るようだったので、声を掛ける。
人見知りだったらどうしようと思ったが、始まったのは予想外の怒涛の愚痴だった。
他人が聞いて良いのかと云う情報まで在ったので、聞き流し乍らインフォメーションセンターに向かう。
途中、フッと横を見た女の子が「あーっ!」と叫んで、黒尽くめの2人組に駆け寄った。
?「ー全く、私を置いて迷子になるなんて!」
宵「ブーメランでしょ」
思わず真性のツッコミ症が出て仕舞った。
然し、如何見ても迷える子供は女の子の方である。
?「良かった〜!見つかった!全く、心配したのだよ?」
男性2人の内、背が高い方が、破顔させて駆け寄って来る。
よし、親御さんも見つかった事だし、此処は引くに限る。
宵「嗚呼、此の子のお連れさんですか。見つかって良かったです。其れでは」
あからさまに避け過ぎたかな?
でもだってこう云う時どんな顔したら良いか判んないもん。
ところが男の人はにこにこ顔で、
?「いえ、此方こそ本当に助かりました。有難う御座います・・・其のお礼と言っては何ですが、若し宜しければ、此れから少しお茶をしませんか?」
連れの若い方の人が吃驚した様に男の人を見ると同時に、女の子の目が輝く。
え、嘘、こんな当然の事で其処迄付き合って貰うのは申し訳無い・・・でも時間無いって言ったら嘘に成っちゃうし。
宵「時間は在りますが、そんなお構い無「決定!ねぇリンタロウ、ケェキケェキ!」
ぶった斬られた。
先刻から思ってたけど其のリンタロウてニックネーム?本名?
そして此の子と此の人の関係如何成ってるの?
・・・他人の家庭事情(?)に突っ込んでる場合では無い。
断れない雰囲気だ、コレ。
まぁうっかり異能発動、なんて事が無い様にしよう。
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自己紹介も終わって(学年言った時なんであんなに吃驚されたんだろう)、私はずっと気になって居た事を指摘した。
宵「何で帽子取らないんですか?」
非常に余計なお世話だが、私はこう云うマナー違反は見過ごせ無いタイプなのだ。
中也さんは少し渋面を作る。
若しかしたら突っ込んではいけない事情が在ったかとやや心配になったが、森さんの同意で大人しく帽子を取った。
上下関係が在るのかも知れない。
そして、今迄隠れて居た顔が露わになった。
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作者名:灰翠玲 x他1人 | 作成日時:2020年10月25日 6時