検索窓
今日:11 hit、昨日:9 hit、合計:59,014 hit

41 ページ43

※宵音智星…チセイ

そのまんま、宵音弟です。今高2です。
弱シスコンかもしれません。
たまに体育会系語尾になります。

身長は中也と同じです。
男子高校生が、1年差のお姉ちゃんより背が低いのって珍しい気もしますが、気にしないで下さい。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
中也side


智「姉さんがあんな顔を向ける人なんて、そうそう無いんすよ」

中「・・・そ、そうか///」

特別か・・・。

少し緩む頰を、咳払いで誤魔化した。

(其れにしても)

智星の顔をちらっと見る。

其の、本当に嬉しそうな、温かい笑顔を見て、宵音と初めて会った時を思い出した。

弟も、と云いつつ宵音が浮かべた、あの微笑を。

中「ー成る程、確かに兄弟だな」

智「え?」

中「や、何でもねぇよ」

ふと、腕時計を覗き込んだ智星が、「しまった」という顔になる。

智「あああ!済みません、僕もう一寸行かなきゃ・・・引き止めておいて、御免なさい」

中「いや、俺は別に構わ・・・あっそうだ、宵音の電話番号教え、っておい!」

云い終わる前に、智星は人混みに消えた。

中「・・・チッ」

電話番号知ってたら会い易くなれたのに。

昼時という事もあり、人の減ってきた往来を見て、諦めて路地を出ようとした其の時。

宵「あーやっと見つけた。お前此処に居たのか」

薄暗い路地を照らす光の道を遮る影。

宵音が来た。

宵「追い付けて良かった。めっちゃ探した」

中「お前なんで態々追ってくんだよ!」

宵「用があるからに決まってんだろ。はい此れ・・・忘れ物だ。先刻渡すの忘れて悪かった」

そう云って、タイを差し出す宵音。

中「・・・嗚呼、ありがとよ。こっちこそ、手ェ煩わせて悪かったな。・・・んじゃ」

宵音の傍を通り抜け、路地を出る。

・・・本当はもっと長く話してたいが、考えを纏められていない今は未だ、“当たる”時じゃねぇ。

無駄に長く居ると、関係も深まり易いしもっと愛着が湧いちまう。


宵「あっおい!」

後ろで宵音が駆け寄ろうとするのが判る。

が、

宵「!痛って・・・」

唐突にガクっと付いた足の膝を曲げ、バランスを崩した。

中「!おい大丈夫かよ」

倒れかかる宵音を慌てて受け止め、支え乍ら路地へ戻る。

中「お前その脚・・・捻ってんのか?そんな脚で・・・未だなんか用があんのか」

宵「いや、もっと話したかっただけだ」

中「・・・‼」

ー何でだよ。そんな事言われたら、期待してくれとしか聞こえねぇじゃねえか。

42→←40(38の続き)



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.3/10 (36 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
77人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:灰翠玲 x他1人 | 作成日時:2020年10月25日 6時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。