【宮沢賢治・やさしさ】※あやな様リク ページ40
──さて、そこの貴方。人体実験をご存知だろうか。
読んで字の通り、人体を用いて実験するものだ。私はその被験者だった。
蛇を掛け合わせた存在。あわよくば毒蛇を掛け合わせ、なんとも恐ろしきヒトのかたちをした兵器を生成するのが、私のいた研究機関の目的だった。
──いや、研究目的は建前で、幼気なこどもを改造するのがメインな、ちいさな『世界』だった。
そう、『世界』だったのだ。ちいさなちいさな箱庭。なにも知らないこどもを閉じ込めて改造する。
この『世界』では、おとなの都合で、こどもは改造される。
そして、そこから逃げ出して来たのが私というわけである。
中途半端な出来のため、頬や手足の一部に蛇っぽいウロコがある……ので、研究所の服装のままだ。いざとなったら、フードを被ればいい。
(このままじゃ……いずれ見つかる)
体力がなくて、路地に座り込んでいたのだが。
「大丈夫ですかー?」
「っ……!」
金髪、麦藁帽子、名前がよくわからない水色のズボン。
「あれ?怪我してるんですね、ちょっとそこまで歩けますか?」
「い、いや……」
近づいて、研究所の服をペロリと捲られる。露わになるウロコ。ひび割れたような皮膚。
「や、見ないで……!」
「大丈夫ですよ、人はそれぞれ違うものです」
だから、僕について来て。
──どうして、やさしくしてくれるの?
──困っている人がいたら、扶けるものでしょう?
──────後日。
「おい、A、怪我の具合はどうだ」
「国木田さん。おかげさまで……コレは、消えませんけど」
「お前のいた研究所だが、潰れたぞ」
唐突に告げられた元の家の壊滅。
二度と戻ることはないけれど、もう怯えず済む。
「ありがとうございます、賢治さん」
「困った時はおたがいさま、でしょう?」
「……そうですね、おたがいさまです」
【わあいキメラなんか書いたことないぞ☆ということでキメラデビューですね(?)
賢治くんなら、ウロコとか見てもなんの悪意もない顔で大丈夫ですよって助けてくれそうだなあと思いました、まる。この実験が元で蛇使いの力が手に入ってたら面白いですね。
リクありがとうございました。
あ、あと今日さいたま文学館行ってきました。国木田さんかわいかった。】
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黒バイ(プロフ) - 正装の国木田さんイケメンすぎですよね!死にそうになりました。 (2018年9月27日 14時) (レス) id: bfca25752a (このIDを非表示/違反報告)
黒バイ(プロフ) - こちらこそリクエストにお答えしていただき有難う御座います。またリクエストする時がありましたら、その時も宜しくお願い致します。 (2018年8月30日 20時) (レス) id: bfca25752a (このIDを非表示/違反報告)
あやな - リクエスト消化ありがとうございました。賢治くんなら確かに受け入れてくれそうですね。ありがとうございました。 (2018年8月29日 22時) (レス) id: deabd34961 (このIDを非表示/違反報告)
黒バイ(プロフ) - リクエスト宜しいでしょうか?国木田さんの誕生日を祝う…と言うお話をお願い致します。 (2018年8月29日 21時) (レス) id: bfca25752a (このIDを非表示/違反報告)
あやな - 書きやすい方で書いてもらって大丈夫です。よろしくお願いします。 (2018年8月25日 14時) (レス) id: deabd34961 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:きゃめろん | 作成日時:2016年10月18日 22時