【文スト】気儘に【短編集】

【ゴーゴリ・しりとり】 ページ29

※鬼灯の冷徹ネタと会話文多め


「バカ」

「カバ」

「化け物にカバとか言われたくないわよ」

「よく言うよ、君が化け物だろ」

「ろくでなし万引き魔」

「間抜けの底抜け上戸」

「極楽蜻蛉！」

「朴念仁！……あっ『ん』がついた！」

「はい、ゴーゴリの負け」

「しりとりしてたんですか？」


頭目いたんだ？


──……

「そう。ゴーゴリがね、したいっていうから」

頭目に私はそう説明する。お茶のサーブをかけた、しりとり。しり揚げ足とりともいう。

「楽だと思ったのにな〜〜日本語のしりとりは不利だね」

「ねえ、早くおかわり」

カップをゆらゆら揺らして急かすと、呆れ顔でカップを受け取って、ポットを取った。

「リンゴのだっけ？はいはい」

適当に淹れようとしていたので釘をさす。紅茶はきっちり、きちんと淹れないといけない。

「いい加減に淹れたら殺す」

「すぐそういうこと言う……」

カップに紅茶が満たされて戻ってきた。受け取ってひとくち。

「うま。はぁ、この紅茶マジ最高……尊い……」

存外紅茶淹れるのうまいんだよなあ、と思う。

「いやいや紅茶に尊いってなにさ」

「さっぱりわかってないアンタには分からないわよ」

ついでにちょっと手を伸ばしてお茶菓子をさくっとかじる。相性最高めっちゃうまい。

「よくお菓子食べてるけど、太るよ？いいの？」

「ノルマ越えなきゃ平気」

「君さあ……」

呆れてる顔してるけど絶対わざとってわかってる。マジうざい。

「アンタは黙っててよ。あ、頭目、明日の作戦なんですけど」

「あ、それは部屋で聞きます」

やったぜ頭目のお部屋！

さっさと部屋に戻ろうとするから慌てて紅茶を飲み干す。

「部屋開けといてくださいね！」

「はいはい」

ぱたん、と扉を閉めて出ていってしまったけど、何しに来たのあの人？

頭目尊いからなんでもいっか。


「よかったね、Aちゃん。ドス君と密室で内緒話するの？」

「能天気なこと言ってないで片付けといてよね」

「ねえ無視？」

「しっかり洗っといてね」

茶渋がカップに残ってたら殴ってやろうと決心する。

「ねえ無視？じゃあ記念クイズ！えー……思いつかない！どうしようAちゃん！」

「はい負け、いい加減にしろ」

「あっ……」



【前半はがっつり鬼灯。アニメ二期その弐楽しい。
わりとくだらないしり揚げ足取りでした。しりとりにするの楽しかったけど性格と口調掴めてないです。あと私は紅茶詳しくないんでわりと適当です。】

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