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〜貴方Side〜
宿舎に到着すると、
練習開始まで30分ほどの自由時間が言い渡された。
今日は朝も早かったし、それまで少し休もうと用意された部屋の鍵を開ける。
『ん!?おぉ〜広い!!ラッキー』
ドアを開けるとそこには1人では広すぎるくらいの豪華な空間が広がっており、あまりの待遇の良さに思わず頬が緩む。
一目散にクイーンベッドに倒れ込んだ瞬間、スマホの着信音が響いた。
プルルル…
『あれ、電話だ』
ピッ
『はいもしもしAですけども〜』
〔…俺だ。以前マネージャーに番号をもらったので電話した。休んでる所悪いが少しいいか?〕
『はい?誰?』
知らない番号からの電話に出てみれば、
聞こえてきたのは名乗ることもなく淡々と話す男の声。
あれ、てかこの声って…
跡〔アーン?俺様に決まってるだろ。…まぁいい。Aに少し頼みがある〕
『跡部か。どうしたの?』
跡〔今、スケジュールを組んでたんだが…うちのマネージャーが不在で少々仕事が回らない様でな。そこでA。身体が空いたらでいい、手を貸してくれ〕
『はぁ?』
…200人分の仕事を手伝えって事?
200人分の管理を?私1人で?
『いや、全部手伝うのは無理だよ!!私1人で2校も回せる訳ないじゃん』
咄嗟に大きい声を出し反論する。
少しなら全然いいけど、自分の仕事をしながら氷帝の群衆の面倒を見るのは流石にキツい。
跡〔わかってる。だから無理にとは言わねぇ。記録をまとめるだけでも助かるからな〕
『あー……。まぁ、それだけでいいならできるかもだけど』
そりゃ合宿では協力し合うのがルールだし、
私もお金をもらってる訳だから…できる範囲なら断るわけにはいかない。
『うん。わかった、いいよ』
私はあくまでも立海の業務を優先することを条件として、渋々了承した。
跡〔ありがとう、では必要になったら声をかける。じゃあな〕
ブツッと電波が途切れる音と共に、通話終了の音が延々と流れ続ける。私は手にスマホを持ったまま大の字に広がり、脱力した。
『休憩は無くなるだろうけど…ま、頑張ろ』
そうこうしてるうちに練習開始10分前、
キャリーバッグからジャージを取り出して着替えると急いで練習場へと向かった。
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キャメル(プロフ) - まゆさん» まゆさん、ありがとうございます!(;_;)その言葉で私もお仕事頑張れるし、ほんとに嬉しいです…これからもどうぞよろしくお願いします^_^ (2022年10月31日 21時) (レス) id: 0837b0830d (このIDを非表示/違反報告)
まゆ - おもしろいです。更新楽しみに仕事頑張れます(o^^o) (2022年10月31日 19時) (レス) @page49 id: d99fc6d444 (このIDを非表示/違反報告)
キャメル(プロフ) - 小筆さん» 初めまして、小筆さん!!そんなそんなありがとうございます!!そういうふうに言って頂けるだけで本当に嬉しいです(^^)これからも楽しんでもらえる様に頑張るので見守って頂けたら嬉しいです❣️ (2022年10月18日 22時) (レス) id: 0837b0830d (このIDを非表示/違反報告)
小筆(プロフ) - いつも見させて頂いてます!大好きなお話なので、これからも頑張って下さい!ずっと応援してます! (2022年10月18日 21時) (レス) id: fe225f18e6 (このIDを非表示/違反報告)
キャメル(プロフ) - こかさいだーさん» 詫びようとする幸村くんいいなと思って書いたので反応してくれて嬉しいですw(^ ^)!!!!詫びすぎず詫びなすぎず頑張ってほしいですね🤭 (2022年9月29日 15時) (レス) id: 0837b0830d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:研究員 | 作成日時:2022年9月21日 20時