48 キーホルダー ページ48
誰もいない部室に入ると、
洗濯物をまとめたカゴを持って洗面所へと向かった。
『今日洗濯物めっちゃ多いな、時間かかりそう』
いつもに増して量の多くなったタオルやユニフォームは、
みんなが合宿前の追い込みに入った証だろう。
一枚一枚汚れを確認し、丁寧に漂白剤やシミ抜き剤をつけてから洗濯機へと放り込んでいく。
そうして洗濯開始のスイッチを押し、少し休もうと部室のソファに腰を下ろした。
『次の練習試合までちょうど10分あるから5.6分は休めるかな…』
ふう、と一息ついていると、
誰かがドアを開ける音がした。
ガチャ
『お、誰か休憩しに来たかな？？』
奥に私がいないと思って勝手に着替え始められても困るので、
ドアの方に顔を出すと汗まみれになった弦一郎が立っていた。
『あ、弦一郎。おつかれ〜」
真「ん？休憩中だったか、すまない」
休憩に来た彼の隣に腰を下ろすと、
先ほど取り込んだタオルを手渡した。
真「ありがとう。ところで最近は洗濯物が多くて大変ではないか？」
洗濯機の音が聞こえたのだろうか、洗面所の方を見ながら弦一郎が言った。
『まあ確かに3倍くらい多くなったけど、洗濯自体はそんな苦ではないかな！ホテルだとフロントがやってくれるし』
真「ふ、そうか。それなら今後も頼ろうとしよう…ん？」
『え？どした？』
真「そ、それは…」
急に私の腰の辺りを見てキュッと目を細める。
何を見ているのだろうと私も自分の腰元に目をやると、
私がいつも持ち歩いているキーホルダーがポケットからはみ出ていることに気づいた。
真「…ちょっとそれをよく見せてくれないか」
『え、うん』
ジャラッとポケットから鍵ごと取りだすと、そのまま彼の膝の上にのっける。
すると弦一郎は３つほどついていたストラップの中からひとつをつまみ上げ、私の方に向けた。
真「Aもこのキャラクターが好きなのか？」
それは、ピンク色をしたウサギのキーホルダー。
『…え、うん好きだけど。え、え、何、弦一郎も好きなの！？』
真「ああ、しかもこれは既に生産が終了しているテーマパーク限定のキーホルダーだ。買いそびれたからよく覚えている」
弦一郎がこのキャラクターを好きなことにも驚きだが、
売り場情報から生産終了という事まで認知していた事に、
とてもにわかではないと悟った。
ていうか…
なんか、親近感湧きまくりなんですけど。
『これ、2個あるからあげよっか！』
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キャメル(プロフ) - こかさいだーさん» 読んでくださってありがとうございます！！自分の願望を書いてみたら同じ仲間が見つかって私自身も嬉しいです…！鬼更新めざすのでぜひ読んでいただけたらと思います！よろしくお願いします^_^ (2022年9月16日 12時) (
レス) id: 0837b0830d (このIDを非表示/違反報告)
こかさいだー(プロフ) - 立海中心の逆ハーとか私得すぎてもうほんとにありがとうございます･･･((神作に出会えた事に感謝です！！更新応援しています！ (2022年9月16日 2時) (レス) id: 5463478506 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：研究員 | 作成日時：2022年9月10日 0時
