47 何者かの気配 ページ47
〜貴方side 〜
合宿まで半月を切った頃。
つまり全国の強豪達との合同練習を控え、部員たちもモチベーションが上がり部内はさらに活気付いていた。
『(ただ…なんなんだろう。最近なんか…)』
気のせいかもしれないが、数週間前から心なしか誰かにつけられている感じがする。
それも夜外にいるだけで、昼間に出掛けてる時とかは特に何も感じないんだけど。
『…もしかしてほんとにストーカー?』
仕事中だというのに嫌な予感ばかりが身体を駆け巡り、
思わず眉をひそめる。
すると速い足音がこちらへ近づいてくるのがわかった。
『…!』ビクッ
ブ「おーいA!このタオル洗濯しといてくれぃ……ってどうしたんだよ、そんな不安げな顔して」
『…あ、ブン太!いや、お腹すいてただけ!大丈夫だよ』
ブ「あっはは、まだ夕方だろぃ!俺も気持ちはわかるけどな。
これやるから隠れて食ってな。みんなには秘密だぞ」
キュッと手の中に握らされたモノを見てみると、
ブン太の体温で柔らかくなったチョコレートだった。
『(…ドロッドロだけど)ありがとう、いただきます!』
ブン太は右手の人差し指と親指でハートマークを作り、こちらへ向けながら笑顔でテニスコートへと戻っていった。
ブ「また後でなっ!」
『うん、またねー!』
こちらも笑顔で手を振り見送った。
ブン太は私を見かけると、
いつも時間を割いて話しかけてくれる。
『…(ブン太…まさかね)』
確かにブン太はラインがちょっとしつこいし、その内容から私に対して好意を向けてくれているのではないかと薄々感じていた。
なので一瞬、夜道でのあの気配は彼なのではないかという疑念が湧いたのだけど…
『(…いや、多分ブン太はそんな回りくどいことはしないなぁ。多分直接会いにくるだろうし)」
うーん、と頭をかしげつつ受け取ったタオルを持ち部室へと向かった。
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キャメル(プロフ) - こかさいだーさん» 読んでくださってありがとうございます!!自分の願望を書いてみたら同じ仲間が見つかって私自身も嬉しいです…!鬼更新めざすのでぜひ読んでいただけたらと思います!よろしくお願いします^_^ (2022年9月16日 12時) (レス) id: 0837b0830d (このIDを非表示/違反報告)
こかさいだー(プロフ) - 立海中心の逆ハーとか私得すぎてもうほんとにありがとうございます・・・((神作に出会えた事に感謝です!!更新応援しています! (2022年9月16日 2時) (レス) id: 5463478506 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:研究員 | 作成日時:2022年9月10日 0時