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「あ"〜…死ぬかと思った…」




結構本気そうなトーンでそう言うと、大先生は自由になった体で伸びをする。




十五分ほど前、障子運びの二往復目にやってきたゾムさん、シャオロンさん、ロボロさん達と合流し、こうなった経緯を話すと、当然のように三人はこの状況を面白がった。


首が障子に挟まった大先生は、さながら小学生のからかいのような仕打ちを受け、挙げ句の果てコネシマの、「滑りを良くするために石鹸で大先生の首を泡立てればええんちゃうか?!」などという阿呆な発想により、制服はびしょ濡れ。

勿論そんなことで首が抜けるはずもなく。


大先生が「いやこれもうシャンプーハットやん…」と言った時は流石に私も堪えきれずに吹き出した。申し訳ない。

けど大先生、コネシマはシャンプーハットなんて親から買って貰ったことないから知らないんじゃないかな。なんて口を挟めば、かなりの声量でツッコまれる予感がするので黙っておく。



なんやかんやあり、結局は古典的な、大先生の体と障子を反対方向にそれぞれ引っ張る、というやり方で大先生は無事脱出した。

少し顔面が怪我してたけど、これも必要な犠牲なのかもしれない。


そして現在、障子運びの続きをやろうと作法室へ戻る話になったのだが。




「A先輩、足怪我してますよね?」

『あ』


私の表情を見て、忘れてたんか。とショッピくんは少し呆れた顔をする。

だが作業終了の時間まで残り僅か、今日中にキリ良く終わらせておきたい所だ。




「障子運ぶだけなら手伝うで?」




悩んでいると、大先生が手伝いを申して出てくれる。
ええよなシッマ?と聞くと、コネシマも頷いた。




『すみません、お願いします』

「ええってええって。Aちゃんのためやったらこれくらい平気やで。それより、堅苦しい敬語やめてもっと気安く喋ろ、同い年やし」




生徒会とはあまりお近づきになりたくないんです。
とも言えずに、じゃあ…。と了承する。




「えー!大先生宮本さんのこと名前で呼んでんの?俺も呼んでええ?」

『ど、どうぞ…』




確か、シャオロンさん、だったかな。
フレンドリーに、俺にもタメでええよ!と言ってくれる。

私じゃなくて他の女の子の方が喜びそうだけど。




「じゃあ俺も」



ポン、と肩に手を置かれ振り向くと、笑顔のゾムさんが、ええよな?と聞いてくる。




『元々名前呼びじゃないですか』




許可した覚えないですけどね。

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(プロフ) - 自分が設定してた自分の名前と彼氏の名前が一緒でややこしい事になってましたw奇跡。小説めっちゃ面白いです (2021年5月19日 23時) (レス) id: 7e4efb4011 (このIDを非表示/違反報告)
ゆだ - 面白いですね (2021年3月1日 17時) (レス) id: e2d5e79f0c (このIDを非表示/違反報告)
きなこ - コメント失礼します。すごく面白いです!続きが気になるので更新いつまでも待っています! (2021年2月2日 21時) (レス) id: 4b52fa3010 (このIDを非表示/違反報告)
カコ(プロフ) - コメント失礼します!このお話大好きです!更新待ってます! (2020年11月3日 0時) (レス) id: e319902130 (このIDを非表示/違反報告)
ゴミ箱 - とてもいいお話ですね、読んでいて楽しかったです。更新はいつまでも待っています。頑張ってください! (2020年8月16日 10時) (レス) id: c162b9accc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:かまぼこ | 作成日時:2020年3月27日 22時

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