カフェオレ。*03 (ページ18)

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.《Oside》ページ18

顔が真っ青になっていた翔の背中を擦ると、急にぼろぼろと泣き出してしまった。

最初はあたふたしたけど、…そりゃあ、泣くほど怖かったよな。

駅員がいて出来なかったけど、やっぱり、一発くらい殴ってくりゃよかった。

「…ごめ…、おおの…」

ぐしぐしと泣きながら、もう大丈夫、なんて強がる翔にたまんなくなって、そっと翔の頭を胸に押し付けた。

「…ちょ…、大野…？」

「…泣いていーから。無理すんな」

そのまま、頭をぽんぽん撫でると、胸から聞こえてくる鼻をすする音。

…その状態で、10分くらいは経っただろうか。

「…ありがと」

胸を押し返すように腕を突っぱねて、赤い目と鼻の翔が出てきた。

「ほんとに？大丈夫か？」

「大丈夫」

「…あ、っていうか、お前大丈夫だったの？こんな被害遭ったばっかで、男に抱き締められてさ」

別に下心無いから大丈夫だけど…って、泣いてる翔を見た瞬間に感じたよく分からない感情は、下心なんかじゃない…はず。

「…あー…、そういえば」

そう言うと、翔は首を傾げて、言い放った。

「なんでか、智だと大丈夫だったんだよなぁー…」

そっかそっか。なら良かった…って、え？？

「…翔、今、智って呼んだ？」

「…はっっ！！？」

途端に、あわあわと真っ赤になって慌て出す翔に、なんか、もう、うだうだ考えてたことなんてどうでもよくなった。

「…俺、翔のこと好きだ」

「はぁ！？何言ってんだ突然！！」

「しゃあねぇだろ、好きだーってなっちまったんだから」

「…ほんと、何言ってんだよ…」

ゆでダコみたいに真っ赤になった顔は、肯定と捉えて良いよな！

「とりあえず、名前を呼ぶことから始めよっか。ほら、さーとし♪」

「…おっ前…、調子乗んな、馬鹿！！」

もう、お前が絶対こんな被害に遭わないように、こんなんで泣かないように、翔を守り続けるよ。

「だから…いい加減名前呼んでくんない！？」

付き合って3ヶ月だぞ！？

「…うるっせぇな……馬鹿さとし」

…順調にラブラブでした。