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(ー2017年、現在ー)
結局、あの後翔くんは引っ越してしまった。
お互いに携帯なんて持っていなかったし、親同士が仲が悪いのもあって連絡は取れなかった。
翔くんが去ってしまった次の日。
おいらは、泣きながら砂浜にある言葉を書いた。
『 す き だ 』
結局、伝わることはなかったけど。
波に攫われて消えてしまったその言葉を見て、おいらはまた泣いたんだっけ…。
今は都会に出て、美大に通っている。
別においらはどこでもよかったんだけど、近くに美大が無かったし、なによりおいらの好きな画家が名誉教授やってたから。
今でも、鮮明に思い出す。
あの日の海を、砂浜を、花火を、君を。
今翔くんは何をしているのかな。
元気にしてる？
どこにいるの？
もし、あの日。
想いを伝えていたら。
君は、傍にいてくれたかな。
そんなことを、何度も何度も考える。
今も、考えながら横断歩道を渡っていた。
すると、持っていたキャンバスの角が、すれ違った人とぶつかって引っ掛かってしまっていた。
「わっ…！」
「うわっ、ごめんなさい、すぐにとりま、す、…」
「……え…」
ぶつかったその人は、
引っ掛かってしまったその人は、
何度も何度も恋い焦がれた、
翔くん、その人だった。
「わぁ…！智くん、久しぶり！」
「翔くん…」
「元気だった？びっくりしちゃった！」
「…」
「…智くん…？」
あの日と同じように、心配そうにこっちを見ている君に、あの日とは違う、言えなかった言葉を。
「……翔くん…」
あたたかい未来を、今。
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salt_*(プロフ) - 御風 和葉さん» ありがとうございます!!めちゃくちゃ嬉しいです(*^^*)可愛いを意識しました!!←お、いいですね、私も 言えば良かったです笑 (2016年4月4日 22時) (
レス) id: 50d790f726 (このIDを非表示/違反報告)
御風 和葉(プロフ) - 作品いつも見させて頂いてます！翔くん智くん可愛すぎです♪私はエイプリルフール、彼氏できたって言いました笑 (2016年4月4日 19時) (レス) id: b5efad5e39 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：salt_* | 作成日時：2016年4月3日 0時
