短編集【qk】

.t ページ16

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「だから、ごめんって謝ってんじゃん」



『いーや！！！！許さないから！！！』



絶対に許さない！と勢いよくドアを閉めて外に出て行くAに対し、はぁ？とイライラ度が増す。
今日はバレンタインで、Aは家でご飯を作ってくれていた、それを楽しみにして水上からの誘いも断って真っ直ぐ帰ったと言うのに。




「そんなに、このチョコ持って帰ってきたのが嫌って言うの？」




帰っていきなり、僕が持って帰ってきた紙袋を見るなり、『私のチョコなんてそれとかに比べたら、全然見た目良くないし、美味しくないもんね、もういいよ、食べなくて』と言われたのに対して僕は「なんで、食べるよ」と返したが『いいよ、遠慮しないで』と言われて喧嘩に勃発してしまった。




「クイズよりわかんねえな」




クイズなら早押しでも速書きでもすぐに解答を出せるが、今回ばかりはすぐ出てくれず、もうすでにAが出て行ってから5分は経過している。



「……22時じゃん、もう、危ないな」


まあ、いつもの公園に行ってブランコにでも乗ってるんだろうなと予想しながらその公園に行くと案の定彼女はそこにいて、少しだけ頰が上がる。




「帰ろう、お腹すいた」


『………やだ』


「今日バレンタインなのにまだチョコ一個も食べてないんだけど」


『貰ってきたやつ食べればいいじゃん』


「1番は彼女からの食べたいでしょ』



愚問だよ愚問と頭をぽんと撫でてやると勢いよく抱きついてくる



『くだらない嫉妬ごめんね、』


胸の中で、ずっ、と鼻水をすする音が聞こえて泣いていることがわかる、ほら、早く帰ろうと彼女を抱き上げる



「ほんと、バカだなあ、」



『……っなにが…』



「Aが1番なのに、と思って」









(鶴くんの為にね)
(うん？)
(愛を込めて作ったから、)
(まあ、色々いただきますよ)
(色々…？)
(後でね)






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バレンタイン作りたくて作ってしまった、もう3日すぎてるのに、たぶん伊沢さんもやってしまう。最近伊沢さんでの案がすごくてですね。伊沢さんだらけになったらご了承！！

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