【イナクロ】ただ、目を覚ましてほしかった【SARU】4 (ページ19)

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97【覚醒】ページ19

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「メイア、ギリス」

二人はサリューに声を掛けられ、振り向く。
しかし、声を掛けたサリューは怒りに満ちた表情をう浮かべている。

「やり返すぞ」

迫力に押されて、二人はそれ以上は何も言わずに頷いて、同意していた。

"ザ・ラグーン"のキックオフで試合が再開すると、サリューは『S遺伝子』でミキシトランスを行う。
イムスからのパスを受けると、錦くんとザナークさんが止めにかかるが、パワーに押されて吹き飛ばされてしまう。

「僕達はひとりじゃない！！」

サリューからギリスへのパスをカットした神童くんから、フェイくんにパスが回ると、そう発言した。
サリューが満身創痍なのもあり、ミキシトランスを解いて、苦しげな表情を浮かべている。

同じく"クロノ・ストーム"の雨宮くんや黄名子ちゃんは膝に手を当てて、満身創痍の様子が見られる。

「皆、これが最後の攻撃だよ！皆で攻め上がるんだ！」

互いに限界が近い状態の中、天馬くんは決着を付ける事を決めると、全員攻撃の指示を出した。
最後まで仲間の絆を信じてこそのプレーであり、選手達もためらいもなく、意見に賛同した。

　

"ザ・ラグーン"の選手達も決着を付けるという考えは同じ様で、紫のオーラを噴出させて"クロノ・ストーム"を受ける。

「僕達が未来のために産まれて、神に選ばれた優れた人間なんだよ」

「サル……俺とサルはどこが違うの？」

天馬くんの前にサリューが立ちはだかり、会話を始める。

「どっちが優れていても、いなくても関係ないよ。俺はサルがどんな思いをしてきたかは分からない……だげど、俺は同じ人間だと思ってる！！」

"セカンドステージ・チルドレン"の力を持っていても、同じ人間である事を天馬くんは説いた。

「黙れ！僕と天馬達は同じじゃない！僕達の方が優れた人間なんだ！"セカンドステージ・チルドレン"なんだ！！」

サリューは天馬くんを拒絶する。
意見の齟齬は、ボールを挟んで互いにぶつけ合わせている。

サリューがボールを押し込み、"クロノ・ストーム"側にボールを蹴り込まれる。

「皆！ボールをお願い！」

天馬くんが助力を求めると、フェイくんがボールをキープする。今度は、フェイくんを核にしてオーラが集結する。

「最強イレブン波動！！」

先程の天馬くんのシュートは、今度はフェイくんによって放たれた。

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