可愛い善逸君 弐拾弐 ページ30
Aside
「……………朝、か」
窓から射し込む日光に起こされ、行為の余韻が残る体をモソモソと動かす。
小芭内に髪を触られてから誘惑は始まり、肌を重ねた翌朝。
私の体は小芭内の形や肌の感触、行為中にAと呼ぶ声もしっかりと覚えていてなんだか恥ずかしい。
隣に小芭内の温もりはなく、代わりに机の上に手紙が置かれていた。
布団を被りながら動いて手紙に手を伸ばす。
伸ばした手で手紙を取って見ると小芭内の字で任務に行ってくる、と
ただそれだけ書いてあった。
仕事柄こういう状況になることは多々あったから特に気にはしないけど。
ぐちゃぐちゃになった浴衣を洗濯してから隊服に身を包む。
朝食を摂った後、私の足はしのぶの屋敷である蝶屋敷に向かった。
先に藤丸が向かってるはずだからある程度の説明はしてくれてるはずだ。
「(早くみんなに会いたいな…)」
そう思いながらも走る足は止めずに、蝶屋敷まで疲れないように呼吸を使って走った。
_____
コンコン…
「失礼しまーす」
二回軽くノックをしてから、炭治郎達が休んでいるという部屋に入る。
中には休息中の三人と、我が継子の藤丸の姿があった。
声に気づいたのか、話していた四人は私の方を向いた。
一番最初に私に反応したのは炭治郎だった。
炭治郎「!!A姉さ「A様!」え」
藤丸は炭治郎の声を遮って名前を言った後、私の前に跪いて頭を垂れる。
藤丸「長期の任務御苦労様でございます。ご無事で何より」
相変わらず堅苦しい我が継子に苦笑しながら、頭を垂れたままの藤丸の顔に指を滑らせてそっと視線を上げさせた。
「ありがとう藤丸。しばらく会えなくてごめんね?」
そう言うと藤丸は恍惚の笑みを浮かべてから私の手を取り、
その場に立ち上がった。
藤丸「いえ。A様の為ならばなんでも「美女ぉぉぉ!!」……」
「え、何」
突然の汚い高音に驚き、言葉を遮られて不機嫌な藤丸の後ろを見ると
手足が短くなっている金髪の隊士が目を見開いて私を見ていた。
その勢いにたじろいでいると、金髪の子は炭治郎達の制止の声も聞かずに私に抱きついてきた。
「ぐっはァ!」
?「俺我妻善逸って言いますぅぅ!!結婚して下さいぃぃ!!!」
鼻水だらけで髪も乱れていて不格好な男の子。
初対面でこんなことされたらドン引き案件だろう。
でも私は可笑しいのかもしれない。
「………可愛い」
「「は?」」
そう思ってしまったから。
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yukino(プロフ) - 初コメ失礼します。 次回予告【中高一貫キメツ学園物語】は番外編のような感じのものでしょうか? とても面白かったので,もしよければそれをメインとした小説が読みたいです。無理なら遠慮なく仰ってください!初コメでこのようなことを言い,大変恐縮です。 (2022年1月17日 19時) (レス) @page48 id: b465ac1425 (このIDを非表示/違反報告)
推しが大好き ☆(ゝω・)vキャピ - 何と検索したら裏作品は出てきますか? 教えて下さいお願い致します (2020年6月12日 0時) (レス) id: 636c88982f (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - すいません、ログインしてるのに(裏)がみれないので、URLを書いて、最後にこの文字を付け足してくださいみたいにしてくれると嬉しいです。お願いします。 (2020年4月8日 15時) (レス) id: f60d64b797 (このIDを非表示/違反報告)
春月卯月(プロフ) - 情報ちゃん@志麻ワン当選祈願さん» コメントありがとうございます!!!!そうですね!旦那のうち、サネミーだけまだ絡ませてないので早く絡ませたいところ!続編で書きたいと思うので、良ければお願いします!志麻ワン当選お祈りしてますね!!!!当たれ当たれ当たれ!!!!私も頑張ります!!!! (2020年2月23日 20時) (レス) id: e961db7c14 (このIDを非表示/違反報告)
情報ちゃん@志麻ワン当選祈願 - 実弥さんがメイン(?)も書いてくださいな!楽しみにしてます! (2020年2月22日 16時) (レス) id: 856e5af163 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:春月卯月 | 作成日時:2019年9月8日 19時