元カレ (ページ20)

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竜生side

同じ大学の笹原Aさん。

大学入学したての時から可愛いって有名で、同じくかっこいいって有名な内村颯太くんと仲が良くて本人は気づいてないだろうけど目立ってた。

そんな彼女が、1人でカフェにいたから「あ、笹原さん！」って思わず声をかけてしまった。

誰？って言うような顔をするから、知らないか〜一応俺もかっこいいって言われるし知ってくれてたかななんて期待してたからちょっとショック。

竜生「あ、ごめんなさい俺深田竜生です！」

『深田くん？

えっと、どうしましたか？』

どうしたわけでもないけど興味本位で声掛けました！なんて失礼だから、この機会に連絡先聞いちゃおうかな。

竜生「あの、連絡先教えてくれませんか？」

『え、っと、インスタでいい？』

と意外とあっさり連絡先を教えてくれた。

竜生「全然いい！やった！」

QRコードを読み取って連絡先を無事ゲット。

誰か待ってるみたいだったから「ありがとう！」とだけ言ってお店を出た。

それがはじめての会話。

あとで周りの奴らに自慢しようかな。

そんなある日の帰り道。

最寄りの駅から自分の家まで歩いていると、ブランコに座って浮かない顔をしてる人がいた。

あの人、なんか悩み事でもあるのかな〜と思ってちゃんと見たら笹原さんだった。

思わず、「あれ？笹原さん？」というと、『えっと…深田くん？』って。

覚えててくれてよかった。

竜生「偶然だね！笹原さんもこの辺住んでるの？」

『うん、そうだよ！

私もってことは深田くんもこの辺なの？』

竜生「そーそーこの辺！あのマンション！」

って、自分の住んでるマンションを指さしたら、

『ほんとに！？私Ｃ棟に住んでるよ！』

竜生「まじ？！

全然会わなかったから知らなかった！」

って、まさかのご近所さんだったことが発覚した。

『まじだよ(笑)

私も知らなかった！』

竜生「そーいえばなんか悩み事でもあったの？」

思わずさっきの姿が気になって、聞いてしまった。

『ん〜まぁね。』

竜生「笹原さんにも悩みとかあるんだ！」

『え、なにそれ、私悩みないように見える？(笑)』

そう呟いた顔はなんだか寂しそうで、

竜生「冗談だよ！(笑)

俺でよければ聞くけどどうしたの？」

って、全然仲が良いわけじゃないしまだ話すの二回目だけど笹原さんのお悩み相談を聞くことになった。