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ni「これでも飲んで口直ししたらどうだ?
湯気が揺れる味噌汁を目の前に出された。先程の件もあり、もう何も口にはしたくもないし、臭いさえも嗅ぎたくなかった。
A「い"っ、やだっ……!
ni「そんな悪い子じゃなかろうに。
無理やり口を開けられ、流し込まれた味噌汁に嫌悪感を感じた。腐っているような匂いはなく、私が前まで食べていた味噌汁の味だった。先程のおにぎりの件もあり、美味しいと感じる他なくなってしまった。
そんな私の姿を見て、彼は大声で笑い始めた。
ni「美味しそうで何よりだ、此方の味覚になってくれて助かった。現世のものは何も口にはしたくなくなっただろ?
A「げ、んせ、現世?
ni「これは勉強になる為教えてやる。お前が今まで食べていたのは、あの世の死者に捧げる食事そのもの。その様子だと。
A「なに、それ、あの世の、食べ物…?
ni「もう一度言おう、この味噌汁の味はしっかり感じれたか?
しっかりと感じた、というよりかは、暖かくて味もしっかり感じれて美味しかった。それが本音。
ni「それもそうか、お前はもうこっち側。あの世の者なんだからな。
彼の足が私の手に触れる直前に、持っていた出刃包丁を振りかざした。それに気づかなかったのか、痛みで顔を酷く歪めている一瞬の間に走り続けた。
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kimi(プロフ) - もちもちいっぬさん» もちもちいっぬ様、コメント有難う御座います☺最近は落ち着いたので、新作でも出そうかなと検討中です。これからも更新を頑張りたいと思います! (2022年9月18日 18時) (レス) @page46 id: 98c1ff005a (このIDを非表示/違反報告)
もちもちいっぬ(プロフ) - あと変えた書き方好みなんですけど (2022年9月15日 19時) (レス) id: d6526aca9e (このIDを非表示/違反報告)
もちもちいっぬ(プロフ) - 好きです- ̗̀ ෆ( ˶'ᵕ'˶)ෆ ̖́-ちゃんと休んでも周りはそれを悪いと思いませんから、疲れたら休んで、そして頑張って毎秒よろしくお願いします!! (2022年9月15日 19時) (レス) id: d6526aca9e (このIDを非表示/違反報告)
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