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○story11 ページ11

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「とにかく死刑囚なんざ関係ねぇ、うちのシマ荒らすやつァぶち殺すだけだろ」


「あ、そのセリフ昨日観た映画の冒頭で死んだヤンキーが言ってたよ!豹も見てたの?」


「あ゙?」









豹の発言に南雲はニコニコと話しかける。

とはいえ、彼の発言は豹に対して煽っているようにしか聞こえてこないが。


2人の会話にAはまたか…と半分呆れたような顔をする。

しかし、静止の声は出さない。
無駄に声を張って労力を消費したくない、とでも言うかのように。


彼らのその様子を見兼ねた神々廻が南雲に対して静止の声を出した。
それと同時に大佛にウィンカーを出すように指示をする。


そして頬杖をつきながら神々廻は「しかしなぁ…」と口を開く。









「殺人鬼ったって言うて素人やろ?スラーは何を考えとんねん。意味わからんわ、ホンマ」


「道徳観念・倫理観とか良心なんかが欠如してると、殺しのブレーキが効かないから意外と強いのかも…」


「お前も殺しのブレーキ無いやん」


「あるもん…」









と、2人がそんな会話をしていた時だった。

窓の少し空いた隙間から小さな虫がこの車に入ってくる。


その虫はプーンと羽の音を鳴らしながら老人の前を通った。
途端に彼はぶつぶつと呟くのをやめて固まる。


そんな彼の様子を大佛以外のメンバーが気づいた。









「おいっ…!」


「あ…」


「……!」


「大佛伏せぇ!!」









老人以外の全員が低姿勢を取る。




刹那。




車のボンネットから上の部分が吹き飛んだ。
それも、車だけではなく車の横に建設されていた標識柱ごと。


つまり老人が刀を振り、その一閃がこれだけの被害になったのだ。



もし少しでも動作が遅れていたら自分がああなっていたかもしれない。
そんなことを思ってしまった彼らの額には冷や汗が止まらなかった。


斬られた車の一部が転がる音と標識柱の崩れる音が後ろで響く。

それを目にした南雲はアハハ…と珍しく苦笑いで口を開いた。









「こっちにもいたよ、殺しのブレーキ無い人」


「むしろアクセルベタ踏みやん!」









「さすが篁さん」と誰かが呟いた。

ちなみに彼らの後ろで走っていた多くの車は倒れてきた標識柱により足止めされている。









「ま!とにかく」


「敵が5人なら」


「一人一殺でも釣りがくるってことやな」


「早い者勝ちですね」


「神々廻さんトンカツ食べに行こ…」


「でたなゲン担ぎ」











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作品ジャンル:アニメ
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(プロフ) - 続きみたいです (1月17日 23時) (レス) id: 5dbd17dea3 (このIDを非表示/違反報告)
みかん - わぁぁ!!更新ありがとうございます〜!!!とても面白いです!応援してます〜 (1月12日 22時) (レス) @page21 id: 15ea9621b8 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 続き、見たいです (11月19日 21時) (レス) id: 69bcc1908b (このIDを非表示/違反報告)
Dorothy(プロフ) - skmt夢はなかなか見つからないので有るだけでもありがたいです。更新、ゆるりとお待ちしてます。頑張ってください (10月25日 8時) (レス) @page20 id: 7168971a27 (このIDを非表示/違反報告)
りゅーむ(プロフ) - @さん» コメントありがとうございます。面白いと言っていただき嬉しいです…! (8月6日 16時) (レス) id: a97d12a549 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:りゅーむ | 作成日時:2023年7月26日 17時

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