第百七十四訓 ページ38
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お兄さんの言葉なんて聞いてる時間はない、落ちている木材を拾い、夜王の手に叩きつける。その一瞬できた隙に銀さんは 迫って 一太刀を浴びせようとするが、かわされる
そして、まもなく 番傘を振られて私はこれをまともにくらってしまい、吹き飛ばされた。あぁ、これは 助骨何本かいってるかもしれない
「Aっ!!」
こちらを気にかけてくれた銀さんは番傘を突かれた。それを避けたはいいものの、その攻撃はフェイクで 傘の柄を掴んで回転した夜王の蹴りで銀さんは壁へと吹き飛ばされた。そのあとを追うように 夜王は風の如く飛んで行った
しかも抜かりない。いつやったのか私の両足に突き刺さるのは誰かの短刀。それもまぁ アキレス腱を狙ってくれたようで、完全に切れてはいないが身体を立たせることが出来ない
やばい、いかないと...
目の先では銀さんが夜王に頭を掴まれている。メキメキと聞こえるこの音は 銀さんの骨の音だ
動かそうとしても、足が動かない。けど、行かなくちゃいけないんだ...!!
もう足が動かないのは仕方ない、ならばここからでも...!!
足に刺さった短刀を抜き、そのまま夜王に向かって投げる。銀さんの見様見真似で投げた刀は 見事夜王の腹部へと刺さった
それと同じくらいに、銀さんは夜王を蹴飛ばした。その手には 私の短刀が突き刺さっていた
良かった...足から出る血などもう気にならなかった
「銀さん!!A姉!!!」
こちらに向かってこようとしているのは晴太君。それを銀さんは制した
「何してやがる てめェ。さっさと行かねーか。母ちゃん連れて吉原から早く逃げんだよ」
「晴太君、早く行って」
「い...いやだ!!銀さん達置いて オイラ達だけ逃げ出せっていうのかよ!そんなマネ...こんな事に巻き込んでそんなマネ絶対できるかよ」
勝手に顔を突っ込んだの間違いだと銀さんは言う。全くその通りなのだが、晴太君は私達を助けると言って聞いてくれない、それに私達と過ごした時間は楽しかったと 私達は大切な家族だと
泣きじゃくる晴太君
何ていい子なのだろうか
「そいつが聞けただけで 俺ァもう充分だよ。行ってくれ、俺をまた敗者にさせないでくれよ」
そう言って夜王にまた蹴飛ばされた銀さん。
でも、大丈夫だよ、銀さんはまだ死んでないから...生きてる。ちゃんと私の耳には彼の鼓動が聞こえるから
「晴太君!!早く行って!!!」
泣かないで
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夜 - とても面白くていつも続きを楽しみにしてます。まだ続きは書かれる予定なのですか?書いてくださるならいくらでも待つので更新頑張ってください! (2022年9月14日 15時) (レス) id: c9a43346ff (このIDを非表示/違反報告)
ゆうぺぺ - とても面白くて何度も読み返してます!!更新、体調に気をつけて頑張ってください (2021年8月16日 18時) (レス) id: cad7fa7d96 (このIDを非表示/違反報告)
ニラ岡逆ハ丸 - あぁぁぁ(震え)好きです、頑張ってください! (2019年9月25日 21時) (レス) id: 82c01bfe61 (このIDを非表示/違反報告)
ねこよこ(プロフ) - なのはさん» ありがとうございます!現在テストが近いためこちらの更新は中々できておりませんが、終わり次第バシバシ更新していく予定ですので、気長に待っていただけると嬉しいですm(_ _)m (2018年10月1日 18時) (レス) id: b2d9b9c56e (このIDを非表示/違反報告)
なのは(プロフ) - 更新楽しみです0^◇^0)/ (2018年9月28日 1時) (レス) id: be7e003988 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ねこよこ | 作成日時:2018年8月23日 20時