原石と雪男、体調悪いんだって 5

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佐久間side





佐久間「ふっか？！ちょっ、どうしたんだよ？！」




俺がいない間に何があった？


俺が戻るのが遅すぎた？

もっと帰ってくるのが早かったらふっかの異変に早く気付けたかもしれないのに



グルグルと回らない頭で必死に考えて

とりあえずふっかを抱き抱えて呼びかける





佐久間「ふっか！ふっか！おい起きろって！！」

深澤「んっ、はぁっ、はぁっ、…ごめっ、なさ、」

佐久間「起きろ！おい！目え覚ませって！」





顔色は真っ青なのに大量に汗をかいて

ごめんなさいごめんなさいって何度も繰り返す




体を揺さぶっても起きないし

どれだけ大きく叫ぼうが反応してくれなかった









岩本「おい、どうした？…って、ふっか？！」




俺の声がリビングまで聞こえたのか

照をはじめとしてみんなが集まってくる






岩本「ちょ、どうしたんだよこれ？！」

佐久間「っ、わかんない！帰ってきたらこうなってて、、ねえ照、どうしよ、」

岩本「一旦落ち着け。とりあえず寝かせるぞ」






未だ苦しむふっかを軽々と持ち上げて

そっとベッドに寝かせる照




そのまま何度かふっかの頬をペチペチと叩いて

「ふっか！起きろ！」って呼びかけてる







阿部「照、手握ってあげて」

岩本「え、手？」

阿部「魘されてるってことは何か不安があるんだと思う。とりあえず安心させてあげないと」







阿部ちゃんはふっかの元へ行くと

「大丈夫、ここにいる。大丈夫だよ」

って言いながら優しく手を握った






やっぱり阿部ちゃんはすごい



さっきまで苦しそうだったふっかの呼吸が

だんだんと落ち着いてきて、


「ん、」て声がしたかと思えば

うっすらと目が開かれた









岩本「…っ、はぁ、…よかったぁ、」

阿部「ふっかわかる？魘されてたよ？」

深澤「…んぇ？まじ？」

佐久間「マジ。めっちゃ起こそうとしたけど起きなかったもん。なんかすごい寝言で謝ってたし」

深澤「はは、まじ？笑えんだけど」








ふっかだけが笑った

誰も笑に便乗しなかった


だって笑える状況じゃなかったから




下手したら死ぬんじゃないか


それくらいの魘され方だった









岩本「…笑い事じゃねえだろ。お前相当追い詰められてんだろ。…なんかあるんなら話せよ」

深澤「…大したことじゃない」

岩本「大したことじゃないなら話せんだろ」








照にそう言われると




ふっかは困ったように笑って


ぽつぽつと話し始めた



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