伝えたいこと (ページ10)

今日:45 hit、昨日:54 hit、合計:12,162 hit

10 ページ10

黒side

黒「待って、犯人って何？」

黄「連続殺人が起きて犯人を見たって人が何人もいたんだけどその人たちがみんな同じ服装の男の事を話すんだ。
んで、亡くなった方がここに来てないか相談しに来てたんだ。」

桃「でも犯人の顔も分からないし、蓮が見た幽霊の顔も分からないから……調べようがないけどな」

黒「俺が見えたって事は犯人は亡くなってるんですか？」

黄「その可能性は高いな…」

黒「怨霊になってないですか？
俺が呪い殺される可能性はあったりしますか？」

紫「もしかしたら見間違えて人間って可能性もあるけど…
顔を見たけど見えないのは確実に幽霊だな」

どうしよう……
今はまだ何もされてないけど…
いや、何もしてないように見えて呪ってるのかも？

黄「とりあえず、何が起こるか分からない以上
目黒はどこにいても気を付けろよ」

黒「……はい。」

白「そろそろ暗くなるし帰った方がいいね」

黄「目黒、これ何かあったら連絡してこい」

桃「大丈夫…俺たちが必ず犯人の情報を掴むし
ラウールがその幽霊も祓うから！」

黒「ありがとうございます。…」

俺はすっかりビビってしまった。

紫「もぉ、しょうがないな…
俺が送ってってやるよ。お姫様〜」

俺がビビってるのに気が付いたのか
冗談を言ってきた。

でも、今はそれが嬉しかった。

紫「へぇー、この辺なんだ家ー」

黒「はい、この先の曲がった所の階段上がった場所です」

紫「いや、まだまだじゃねえか」

ふっかさんとのデート？は楽しかった。

黒「でも、ここまででいいです。
後は走って帰れる距離なので」

紫「本当に大丈夫か？って言いたいけど
ラウから連絡があったから帰らないといけないんだ」

黒「はい、大丈夫です！」

すぐそこだし…
しょっぴーが家の周りに結界を張ってるって言ってたし
大丈夫。

紫「んじゃ、気を付けて」

黒「ありがとうございます！」

ふっかさんと別れて軽く走る。

(……ミツケ…ﾃ…)

急に声が聞こえてきて止まる。

後ろを見ても誰もいない。
なのに、声が聞こえる。

黒「何……誰？」

振り返っても何もいなかったから前を向くと…

黒「え？なんで……」

顔が見えない幽霊がいた。

(…コッチ…コッチ……ｺｯﾁ…)

顔が見えないのになんで話せるの？
なんで聞こえるの？

俺はさっきの岩本くん達の会話を思い出し

犯人から逃げるように全力で走った。