62話 ページ14
「あら？ みやび様。何をなさっているのですか？」
加藤の元へ行く途中でみやびを見つけ、馨は体調不良を隠し話しかけた。
みやびは音楽ホールのドアが開けられず苦戦しているようだった。
「馨さん！？ 大丈夫なんですか？」
「すみません心配をおかけしてしまって……それよりこのドア、堅いですわねっ……」
もちろん馨が非力なせいでもあるが、それでもこのドアはいつにも増して頑丈すぎる。まるで向こう側から何かが凭れ掛かっているかのように。
「キャ〜！」
「キャアア！」
みやびが力一杯ドアを引くと、ボコボコにされた男子生徒が倒れてきた。その体には家康の旗印『誰かを倒す』が紐のような物で縛り付けられていた。
思わず死.体だと勘違いした馨は、涙目で悲鳴を上げる。
「馨さん、ここをお任せします」
「え、みやび様どちらへ！？」
理事長様の元へ行ってきます！ とみやびは足早に去って行ってしまった。どうしようどうしようと、軽くパニックになっている馨は迷いながらも上杉に電話をした。
ただ、余程混乱していたのか、人が死んでると連絡したものだから、特進クラスの面々までやってきた。
「馨ちゃん大丈夫なん！？」
「私は何とも……」
「服に血ついとるやん！」
「あ、これは……その…………」
知られたらまずい、と咄嗟に誤魔化す。
「恐らくさっきの方のものですわ。かなりボコボコにされていましたし……」
「そっか！ 馨ちゃんに怪我無いんやったらそれでええわ」
騙されてくれた豊臣に申し訳なく思いつつ、馨は再び今回ボコられた生徒を見る。ピクリとも動かない彼に恐怖していると……
「家康のやつ、ついにやってしまったか……」
「いやまだ生きてるよ。気絶しているだけみたいだ」
「よかったですわ……」
ほっとしたせいか床にへたりと座り込んでしまった。男子生徒は特進クラスの面々に任せ、馨は加藤に連絡を取った。
動けないから来て欲しいというと、加藤はすぐに行くと言ってくれた。
数分もしないうちに加藤がやってきて、馨を静かに回収していった。それを目撃した上杉は、安心したように笑っていたとか。
「それで？ 飴を忘れて倒れて血まで吐いた説明をしてもらうくさ」
「ぅ……ごめんなさい…………」
秀吉相手では騙せても、加藤相手では下手な言い訳は通用しない。制服についていた血ですべてバレ、膝の上でこんこんとお説教を受けたのだった。
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Chiharu(プロフ) - ミルクチョコさん» コメントありがとうございます！ なるほど、須賀君かっこいいですもんね〜！ ドラマ見たあとしばらくハマってました笑 犬飼君とか笑 最近更新なくてすみません！ 読んでくれてありがとうございます😭 (2023年1月13日 22時) (
レス) id: 7076ed243d (このIDを非表示/違反報告)
ミルクチョコ(プロフ) - 私は加藤くんですね！Chiharuさんのお気持ちわかります！まあ好きな理由はその役をやっている須賀健太君が好きなだけなんですけどねｗｗ (2023年1月12日 17時) (レス) @page8 id: 90f93b6301 (このIDを非表示/違反報告)
Chiharu(プロフ) - オタくん♀さん» コメントありがとうございます！ これからもそう言っていただけるよう頑張りますね！ (2022年12月12日 18時) (レス) id: 7076ed243d (このIDを非表示/違反報告)
オタくん♀(プロフ) - 好きです! (2022年12月10日 20時) (レス) @page30 id: 487a14ebf8 (このIDを非表示/違反報告)
Chiharu(プロフ) - ふゆうさん» コメントありがとうございます！ きゅんきゅんゲームはキンプリのライブDVDに収録されているコントコーナーのものです！笑 実際のセリフをほぼ丸パクリしてるだけですので……！ それでも楽しんで頂けたようで幸いです！ (2022年10月22日 18時) (レス) id: 7076ed243d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Chiharu | 作成日時：2022年10月7日 17時
