77話 ページ29
翌日も旗印戦に駆り出された馨。しかし昨日のアレを見たせいか、今回からは難易度がグッと下がり簡単なゲームが増えた。
しりとりで倒す、ババ抜きで倒す、料理で倒す(馨が手加減した)、速読で倒す、じゃんけんで倒すなど、難易度にばらつきはあるが、半日でかなりの人数を相手にしたため馨はぐったりとしていた。
「過労ですわよこんなの! 話が違うじゃありませんかあンのベレー帽! 出るとこ出てやりますわ……!」
「馨、しっかりするくさ……!」
もう何もしたくありませんわ……と項垂れる馨の頭や背中を抱きしめる加藤。馨もひしっとしがみついて離れようとせず、梃子でも動かぬ様子が見て取れる。
「馨、嘆いているところ悪いが次は俺と対戦だ」
「信長様……」
「案ずるな、此度は貴様が勝ち役だ」
「…………また働く事になるじゃありませんか! 拒否させていただきますわ!!」
「すまんがもう旗印は提出したぞ」
「何故!?」
しれっと干し柿を食べながらそう言い放つ信長。1mmも悪びれていないあたり彼らしい。
仕方ないと思いつつ、行きたくないという気持ちでいっぱいの馨。しかしここで行かなくては旗印を奪われてしまう。それはそれで悔しいため、重い腰を上げて行く事に。
「はあ……清正様ぁ。戻ってきたら思いっきり甘やかしてくださいね?」
「っ、それはズル……はぁ。もちろん、目一杯甘やかすくさ」
上目遣いで強請られてしまえばNoと言える者はいないだろう(もとより断るつもりはないが)。そこに加えギュッと首元に抱き着かれればもう一発KOである。
「それで信長様? 私が出したとか言う旗印は一体何なんですの?」
それは行ってからのお楽しみだと、信長は教えてくれなかった。だが、会場(特進教室)についた瞬間、馨の殺意が急激に上昇した。
既に待機している魔村の横にある旗印、そこにはなんと『織田信長をお兄ちゃん呼びして気絶させる』と書かれていた。
「ぶっ殺しますわよ!?」(あなた正気ですか!?)
「逆だうつけが」
何をどうしたらこうなるのか。この男、実は何かやばいものでもやったのでは……と焦るが、即座に周りに否定されその考えは渋々捨てた。
法螺貝の音が鳴り響いた瞬間
「ああもう! こうなりゃヤケですわよお兄ちゃん!!!!」
懐から取り出した銃で信長の額を撃ったのだった。
ゴム弾とは言え相当威力のある一撃を食らい、信長は気絶した。
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Chiharu(プロフ) - ミルクチョコさん» コメントありがとうございます! なるほど、須賀君かっこいいですもんね〜! ドラマ見たあとしばらくハマってました笑 犬飼君とか笑 最近更新なくてすみません! 読んでくれてありがとうございます😭 (2023年1月13日 22時) (レス) id: 7076ed243d (このIDを非表示/違反報告)
ミルクチョコ(プロフ) - 私は加藤くんですね!Chiharuさんのお気持ちわかります!まあ好きな理由はその役をやっている須賀健太君が好きなだけなんですけどねww (2023年1月12日 17時) (レス) @page8 id: 90f93b6301 (このIDを非表示/違反報告)
Chiharu(プロフ) - オタくん♀さん» コメントありがとうございます! これからもそう言っていただけるよう頑張りますね! (2022年12月12日 18時) (レス) id: 7076ed243d (このIDを非表示/違反報告)
オタくん♀(プロフ) - 好きです! (2022年12月10日 20時) (レス) @page30 id: 487a14ebf8 (このIDを非表示/違反報告)
Chiharu(プロフ) - ふゆうさん» コメントありがとうございます! きゅんきゅんゲームはキンプリのライブDVDに収録されているコントコーナーのものです!笑 実際のセリフをほぼ丸パクリしてるだけですので……! それでも楽しんで頂けたようで幸いです! (2022年10月22日 18時) (レス) id: 7076ed243d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Chiharu | 作成日時:2022年10月7日 17時