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143話 ページ47

「あのっ…………これよかったらもらってください……!!!」

ほりでーまで残り少ない日数となった放課後、中庭で知らない人に何かが入った薄めの箱をもらった。その人はそそくさと何処かへ行ってしまったため、これが何かを聞く暇もなかった。

「何だったんだろう…………」

呆然としてると、遠くから私の名前を呼ぶ声が聞こえてきた。振り返ると、かりむさんとじゃみるさんがそこにいた。

「久しぶりだな睡蓮! 何もらったんだ?」

「お久しぶりですね、かりむさん、じゃみるさん。貰ったはいいのですが、中身が何かわからないのです……。お礼をしようにも、何処のどなたか存じませんし」

「なら、今開けてみるといい」

じゃみるさんに言われて中を開けると……小さな四角いちょこれーとがたくさん入っていた。見た目的に、とれいさんに教えてもらった生ちょこ、だろうか。
それにしても…………

「変な匂いがするな」

「……おかしな香り」

かりむさんと同じような意見が出た。かかおの香りに混ざって、何かの草の匂いがする。まさかとは思うけど、毒……だったりして。

「ちょっ、何してんだ!?」

私はちょこれーとを一つ手に取り、舌先に押し当てた。その直後、舌先が痺れて箱を落としてしまった。当然、中身は全て地面に落ちてしまったけど、それでいい。口に含みかけたちょこれーも吐き出した。
はんかちを口に当て、ぺっと口の中の物も出した。致死物ではないけど……なんて物を混入させているんだ。

「お見苦しいところをお見せしてしまい、申し訳ございません。どうやら毒を好む方がいらしたよ…………ひゃっ!?」

頭を下げていると、気付けば抱き上げられていた。かりむさんに大変だ!! と慌てられ、じゃみるさんは魔法でちょこれーとを消していた。

「バカバカバカ! 何で変な匂いするってわかってんのに口に入れたんだよ!?」

「ちょっ、何処に向かっているんですか!?」

「スカラビア寮に決まってるだろ! 解毒剤くらいあるから!」

「お、おろしてください……っ!」

全く話を聞かずに走る二人。致死量じゃないから大丈夫だと言っても、大丈夫じゃない!! と返されてしまった。
ちら、とじゃみるさんの方を見ても、諦めろ、と視線で言われた。結局私はすからびあ寮へと続く鏡をくぐる事になった。

そこは、今まで見た事のないような形のお城が建っている……砂漠だった。

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オタクの夢(プロフ) - 初めまして。突然のコメント失礼します。アンケートの答えは2でお願いします。 (2020年7月11日 21時) (レス) id: 16ffb5e192 (このIDを非表示/違反報告)
メリ助(プロフ) - いつも作品を楽しみにさせてもらっています!アンケートは2でお願いします!続き頑張ってくださいっ! (2020年7月11日 20時) (レス) id: edf0a2913a (このIDを非表示/違反報告)
ほのか(プロフ) - 2でお願いします!続き楽しみにしてます! (2020年7月11日 5時) (レス) id: 90cb15719b (このIDを非表示/違反報告)
アリス(プロフ) - 2でお願いします!無理せず更新頑張って下さい! (2020年7月11日 2時) (レス) id: ad5ac1eb93 (このIDを非表示/違反報告)
にゃんこ(プロフ) - 2で、お願いします (2020年7月11日 0時) (レス) id: 868bfc1b28 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Chiharu | 作成日時:2020年6月27日 16時

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