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景ちゃんは目をパチクリさせている。
雪ちゃんから聞いた話だと、まだCM一本と、時代劇のエキストラ、映画を一本しか経験がないらしい。
そうこう考えていると、いつの間にか言い合いは終わっていた。
巌「で、お前が夜凪か。ん?鈴夜もいるのか。」
景「……はい。」
『黒山について行けって言われたんだよ。』
巌「そうか。 黒山から話は聞いているな?」
夜凪「ううん…、とりあえず行って来いって…。」
巌「『あの野郎…。』」
すると、真横にいた男の子…、というか男の人が食ってかかった。
阿良也「巌さん鼻つまってんの?あんたの最後の舞台、この子に潰されるよ?」
巌「俺の配役に口出すのか。偉くなったなクソガキ。」
しばしの沈黙。いやぁ気まずい。私に至っては恐らく役を貰えるわけじゃない。多分、景ちゃんの成長に使われるんだろうな〜。
景「わっ、私、一生懸命がんばるから!」
阿良也「………」
巌「…公演は3ヶ月後だ。台本を渡す。
演目は「銀河鉄道の夜」。俺達と一緒に死への旅と行こうか。夜凪 景。」
景「はい!」
「銀河鉄道の夜」、か…。黒山さんは随分と私を怒らせたいらしい。
阿良也「ところで君、役者?」
『ん?そうそう役者、初めまして〜。鈴夜 Aです。今回何すればいいのかは1ミリも分かりません。よろしく〜。』
巌さんがふざけてんのかって目で見てきます。悲しいなって思います。
巌「主演ジョバンニに明神 阿良也。その友人カムパネルラに夜凪 景。主演の一人だ。」
夜凪「しゅ、主演?私が?」
阿良也「ちなみにカムパネルラは男の子。」
夜凪「えっ」
感情忙しないなこの子。可愛い。ただどうにもこうにも私がここにいるのが気に入らない。あとで文句でもつけてやらないとね。
その後はまあ簡単だ。外部の…、しかも新人が主演なんて劇団員としては面白くない。
言い合いになるわ急にエチュード申し込む人はいるはで私は退屈しなかった。
というより景ちゃんのお芝居を見れて良かったと思ってます。()
そのエチュードのおかげで、景ちゃんは一応認められたようだ。良かった良かった。
さて、私は今回何をするのかな…。
苛立つ思考の中、視界の隅には 明神 阿良也がいた。
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白藍(プロフ) - アクタージュの小説なかなかなくて見つけられてめっちゃうれしいです!そしてストーリーとキャラが神ですねへへへ 更新されたら秒で見に行きます!!楽しみにしてます! (2020年8月6日 14時) (レス) id: 4f5acc476e (このIDを非表示/違反報告)
クルル(プロフ) - あ〜神ですね!はい!これからもご無理のないように更新待ってます! (2020年7月20日 23時) (レス) id: 5254ebaae5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:銀木犀 | 作成日時:2020年6月27日 3時