初代最悪の呪詛師、転生する【呪術廻戦】

【没集】半年は久方ぶりに数えられる ページ48

「……あ」

『ん？ ……あ』

「ン？……ア」


さて、状況説明。
傑がどこか一点を見ながら声を出したから私もそちらを見た。
すると褐色肌に白い民族衣装、そしてサングラスという怪しげな風貌の男が居た。

そして目が合った、という訳だ(イマココ)。


「――アー……高専ノ生徒、デ合ッテルナ？」

『嗚呼。呪術高専1年、倉橋Aだ。できれば名前で呼んでくれ。キミは？』

「ミゲル。アノ特級ニ乙骨ヲ押シ付ケラレタ」


全くあの教師は他人に迷惑を……！
というのは置いとくとして。何だか傑の表情が妙な気がする。
それこそ五条先生を杉沢第三高校で見かけた時のような――

……ん？


『キミ、もしかして百鬼夜行の関係者か』

「ソウダナ。夏油ニ無茶ヲ言ワレテ五条ノ相手ヲシタ」


ふっと懐かしむように笑ったその顔は言葉と反して柔らかい。
夏油一派、とも呼ばれる人物らに会ったのは初めてだが、どうやら傑は彼らを居場所だと認識していたのだろう。

現に、彼もまた柔らかい表情をしている。


『そうは言いつつ夏油傑を恨んでいるようには見えないが？ 案外キミ、彼のこと好ましく思ってたりしないかい？』

「……マア、嫌イジャア無カッタ」

『――呪術師としては夏油傑は敵だ。
でもね、そんな風に思ってくれる人が彼の死後もなお居るのなら。

もしかすると彼はそんなに悪いやつじゃあ無いのかもな？』


――な、傑？

✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼

書いてて一番迷走して行った箇所でした。
なぜ残していたんだろう、過去の自分。

実はお盆周りに夏油傑が夏油一派に会いにいく話を書こうか迷っていたのですが、結局書けなかったですね。

次のページはネタバレ無しです、小ネタ。

【没集】アフリカ観光(？)する話→←【没集】名前は呼んでも良い例のあの人

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す