初代最悪の呪詛師、転生する【呪術廻戦】

【没集】新入生歓迎会 ページ44

『……へぇ、色んな部活があるな』

「研究会も充実してるみたいだ。……あ、こことかどうかな、心霊現象研究会だって。
呪術師らしいじゃないか。いや、陰陽師の方がらしいかな？」

『まさか私の仕事を増やそうとしてるのか？
そういう噂のある所にでも行ってみろ、呪霊やら何やらが湧いてるだけだろうに』


宮城県仙台市。北方の地方都市の学校に私は通っている。
まあ実家は東京だから無理を言って一軒家を買い与えられたわけだが。

我が家は少々――いやかなり金銭感覚がとち狂っている。仕事が特殊ゆえ仕方のない節はあるし私も大概一般人と感覚がズレている自覚はある。

ちなみにこの学校、百葉箱のあたりに友人(宿儺)の気配があったりする。
やつの指20本が呪物になったと聞いていたし恐らく魔除けがわりだろう。

アレは呪力が強すぎて魔除けになんぞならんがな！


「――瀬をはやみ」

『……岩にせかるる滝川の、われてても末に逢はむとぞ思ふ――だったかな』


ある一室を通りがかった時に聞こえた詩の一説。
癖というかなんというか、思わず諳んじてみば聞いていたのか一人の男子生徒が慌てたように出てきた。


「きみ！ 百人一首は好きか！？」

『……嫌いではないけれど』

「なら是非うちに入らないか。いや、頼むから入ってくれお願いだ」

『あ、嗚呼』


圧に負けて思わず頷いてしまった。
こんなに押しが強い生徒には初めて会ったのだが？

傑を見ると苦笑いしていた。どうやらこれは普通の生徒には中々居ないタイプらしい。


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【時は流れて】の前に入れるか迷って結局入れなかった高校生活編。

宿儺が呪物になっている事を知っていたりと多少現在と設定が違かったりします。

作者の近くにいる百人一首に強い人が二人とも男なため恐らく部長である押しの強い競技かるた部の部員は男子生徒です。

【没集】夏油傑が無賃乗車をする話→←なかがきと御礼

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