異次元能力の新プロデューサー【QK】 (ページ9)

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6月某日。突然須貝さんに呼び出された。
大事な話があるとのことだったけど須貝さんが呼び出すなんて珍しいから何事だと思い急いで家を出てきた。

須貝「あっ福良さん。こっちですこっち。」

右手を上げて軽快に俺の名前を呼んでいる彼の隣にはぐっすり眠っているAちゃんがいた。

「…なんでAちゃん？どうしたの、珍しいね。」

荷物を下ろしながら須貝さんと話してると奥の編集部屋から河村が出てきた。

「あれ。河村もいたんだね。」

河村「須貝さんに呼ばれたからね。」

プロデューサー組が呼ばれたってことか。

須貝「すみません、こんな時間に来てもらっちゃって。」

「いやいや、特にすることもなかったし大丈夫でしたけど…大事な話って？」

須貝「いやぁAちゃんの話なんですけど…」

ペラペラと話し出した彼だか内容は聞き流せるようなものではなかった。

Aちゃんには変わった能力があること。いつも突然いなくなったと思ったら変なところで寝てる理由。

「んー…なるほどねぇ…」

須貝「まぁそこまでは俺もAちゃんならありえそうだなぁと思いながら聞いてたんですけどね、彼女寝なくても大丈夫みたいなんです。」

河村「寝なくても大丈夫とは…？」

須貝「この子自分の口から特に話す様子もないんで説明しちゃいますけど、実はこないだオフィス来た時また寝てたんですよ。仮眠室連れてったら同時に起きたからその時話をしたら大学のレポートやら課題やら記事の期日やらで丸6日は寝てなかったらしいんです。俺その前の日もあったんですけどいつも通りけろっとしてて丸6日寝てない人にはとてもじゃないけど見えなくて。」

人間の不眠状態のギネスは約11日。11日寝ていないと精神がおかしくなってしまうのは知っていたけど17歳の女の子が1週間近く寝てないのにけろっと過ごすことなんてできるのか？

須貝「俺も驚いたんで詳しく問いただしたらレポートに課題、記事の提出など寝てはいけない理由があったから寝てなかっただけでそれが昨日おわってなくなったから今日は寝たって言ってました。」

河村「それ超人だなぁもう。」

須貝「多分この子そのうち身体的に耐えきれなくなっちゃう気がします…絶対記憶能力とか使えば脳が疲れて自然と寝てるみたいですけど、自分がどこで何時間眠ってるかもわかってないから心配で心配で。」

これはちょっと他メンにも言っておかなきゃいけないかぁ…。