にじいろFamily #6

･ ページ22

橙色side

｢…よし、｣

出来上がったキャラ弁は、なかなかの出来。

ともは、おにぎり。だいは、つめ弁。

どっちもかわいい。

朝の6:50。

いつもなら、このくらいの時間にのんちゃんとともが起きてきて、走りに行く。

ｶﾞﾁｬ

桃｢…あ、おいしい｣

｢え？(笑)｣

桃｢おはよー｣

いやいや、無視できひんやろ。
なに、おいしいって

｢おはよー、？｣

桃｢今日は、とも起きひんかった。昨日の夜、寝れんかったからかな。｣

｢あ、そうなんや。｣

桃｢だいも、こっち来たんよ｣

｢2人して寝れんかったん？｣

桃｢そう。｣

可愛らしい兄弟に朝からニヤケをとめられず、なんやそれ〜ってツッコミながら水筒を用意する。

桃｢あ、｣

｢なに｣

桃｢今日、俺泣くわ｣

｢…はい？｣

桃｢うん｣

謎のドヤ顔を決めながらグッドポーズをされた。

いや、意味わからんて。

でも、なんだかんだ言って、俺も泣いちゃうんやろうな。

｢そろそろ、チビたち起こしてきてー｣

桃｢えー、眠い。｣

｢朝ごはんがかかってんで。｣

桃｢しゃあないなぁ、本気出すわ｣

寝室に飛んで行ったのんちゃんを見届ける。

朝から元気やな。

そして数分もすれば、

赤｢あきとあきと！｣

緑｢あっくん！ごはん！｣

天使たちのご登場です。

｢待っててな。あ、お二人さん、リュックを持ってきてくーださい｣

赤緑｢｢はぁーい！｣｣

こころなしかテンションの高い二人。
緊張はするけど、楽しみなんやな。

緑｢あっくん！これ、ばっちい｣

ともが見せてきたのはなぜか泥だらけのリュック。

｢えっ！？なんでこんな汚くなってるん？｣

桃｢あーあー、汚いやん｣

上から覗き込んできたのんちゃんと目を合わせて、ため息をつく。

だってもう、どうにもならんやろ。

｢土の中ででも遊んだ？｣

緑｢あそんでない！｣

｢なにしてたん？｣

緑｢あのね、みんなとね、泥でゴロゴロしたの！｣

桃｢それ、ぶたさんと一緒やで｣

赤｢あきとといっしょ！｣

｢なんで俺やねん！(笑)｣

でも、本当に困った子ですわ、先生。

桃｢先生に怒られなかったん？｣

緑｢うん、せんせいね、おこってなかったよ｣

優しい先生やな、よかったわ。

緑｢でもね、あーあーって言ってこーんなポーズしてたんだよ！｣

きゃははって笑いながらともは、頭を抱える先生の真似をする。

いや、先生、ごめんなさい。ほんとうに。

･→←君が頑張ったってこと。

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す