にじいろFamily #6

君が頑張ったってこと。 ページ21

桃色side

緑｢…｣

｢あれ、まだ起きとったんや。ねむくないの？｣

緑｢…ぅん｣

今は、22:00。

ともは、毛布に口を埋めて明日の分の緊張を今のうちか感じ始めてた。

緑｢…とも、明日ころんじゃったら、どうしよぅ｣

｢転んじゃったら？べつにええやん。｣

緑｢ょくないもん、｣

明日は、ともの幼稚園の運動会、みたいな、なんというか、まぁ、運動会でええわ。

そんな感じのものがある。

｢とも、アンカーやもんな｣

責任重大なアンカーに選ばれたともは、誰かに似て足が早いらしい。

先生曰く、プールは苦手らしいけど。

緑｢…のんちゃん、とも、ころんじゃう、｣

｢なぁに、グズグズ言うてんの(笑)大丈夫やって｣

緑｢やだぁ、｣

｢べつに転んでも大丈夫やん。明日、のんちゃんたちはさ、ともが頑張ってるところを見に行くんやで？｣

緑｢…1番ならなきゃ、いやや｣

めちゃくちゃ負けず嫌いなともは、本当に努力家さんやった。

リレーのアンカーを任せられた日から今まで毎朝早めに起きて俺とちょっと走る。そんな毎日を続けてきた。



…やから、俺、じつは明日泣く気満々やねん。

｢とも、そろそろ寝なきゃ明日起きれんくなる。｣

緑｢…ねれない｣

｢えー、じゃあ、のんちゃんのとこ来る？｣

緑｢うん、｣

きっと今頃、だいは爆睡なんやろうな。

緑｢のんちゃん、｣

｢はぁい｣

緑｢とものがんばってるとこ、ちゃんとみてる？｣

｢うん。ちゃーーーんと、見てんで。｣

緑｢あしたも？｣

｢明日も、今までも、これからも。誰よりもとものそばで、のんちゃんがずーーーっと見てるよ。｣

緑｢…ほんと？｣

｢ほんと。｣

ともは、満足気に頷くと、俺の腕に抱きついて、目を閉じた。




…で、なんで俺が寝れんくなるんやろ。

なんか緊張すんねんな。

｢かわい。｣

すやすやと眠る天使。

明日のお弁当はもりもりにしてもらわな、体力持たんくなるな。

そういえば、キャラ弁作るって、照史張り切っとったわ。


ｶﾞﾁｬ

赤｢…のんちゃん、｣

ドアが開く音に振り向くと、

｢あれ、だいも寝れんくなったん？(笑)｣

赤｢ぁした、やぁや、｣

まさかまさかの来客。

全くこの兄弟…

赤｢…走りたない、｣

そっくりすぎん？

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