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A「すごい、だいぶ良くなってる」
翌日、診察をすると傷は塞がり、かなり回復しているようだった。
A「これならもう通院でいいけど、問題は記憶よね。帰る場所も分からないんでしょ」
神威「帰る場所が元々あったのかも分からないけど」
A「それじゃあ、真選組…お巡りさんに相談してみようか」
屯所に電話をかけると、とりあえずうちで保護すると言う話で落ち着いた。
A「お巡りさんが保護してくれるって。変な奴もいるけど、彼らは強いから何かあっても護ってくれるよ」
神威「ふうん」
しばらくすると、車が停る音が聞こえた。
A「ご苦労様です！まさか土方さんが来てくれるとは！」
土方「で、どこだその土に埋まってたガキは」
A「あ、そこにいる神威って子なんですけど」
土方「んん？なんかどっかで見たことあるような…」
神威「俺のこと知ってるの？」
土方「いや、誰かに似てるような…」
神威「そんなジロジロ見ないでよ」
その誰かが思い出せないようで、にらめっこをする2人。
A「神威は屯所で預かってくれるんですか？」
土方「いや、真選組管轄の施設で暮らしてもらうことになるな。ま、一人暮らしと何ら変わりねえ」
神威「ご飯は出ないの？」
土方「出るわけねえだろホテルじゃねえんだ」
神威「えー、やだ。ならここに居たい」
A「はぁ？」
神威「せっかく助けた命が飢え死にしてもいいの？」
A「上目遣いやめて」
土方「コイツは何かやらかした訳じゃねえし、あくまで任意で連れて行くしかねえ。同意が得られなければ強引に施設はぶち込めねえよ」
神威「やった♪」
A「え〜…まぁ今は一応患者だしいいけど、お金もなさそうだし食費分くらいは働いてよね」
そんなこんなで、神威との奇妙な生活が始まった。
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作者名：ぺち | 作成日時：2021年2月8日 12時
