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約一ヶ月、慌ただしく演劇の準備に追われ、朝とお昼しか先輩に会えない日が続いた。
でもそんな日々ももう終わり!ついに明日は文化祭!
吸血鬼の先輩みるの楽しみだなぁ♪
A「一緒に帰るの久しぶりですね♪」
神威「A忙しそうだったもんねえ」
A「先輩のクラスはもう準備万端ですか?」
神威「さあね。阿伏兎はまだなんかやってるみたいだけど」
こりゃ準備なにもしてないな…それも番長の特権か☆
A「…先輩とはもう半年くらいしかこうやって帰ったりできないんですね」
神威「そうだね」
A「もっと早く付き合ってくれてれば良かったのにぃ」
神威「本当にね」
A「いやぁなんか、そんなに素直になられると逆にこっちが照れるんですけど…いてっ」
立ち止まった先輩を避けきれず軽くぶつかった。
その先には眼帯を付けたイケメンが立っていた。
いやもちろん神威先輩の方がかっこいいけど。
高杉「よう神威。久々に会ったかと思えば、女に腑抜けてるとはねぇ」
神威「停学明けたんだ、おめでとう。晋助」
高杉「明日、顔出しに行くからよ。盛大に祝ってくれよなぁ」
神威「もちろんだよ、せいぜいその鈍った身体、慣らしといてよ」
高杉「フッ…てめぇもな」
笑顔なのに殺気立ってる。
こんな先輩久々に見た。
神威「…明日は楽しい日になりそうだね」
A「本当にパーティするんですか?先輩って阿伏兎以外に友だちいたんですね」
神威「お前が思ってるパーティじゃないけどね」
A「…?まさか、喧嘩するつもりですか?!明日は先輩にとって最後の文化祭なんですよ?!」
神威「元々そんなの興味無いよ。それより、こっちの方が面白い」
獣みたいな、獲物を狙う瞳。
出会った頃を思い出す。
A「…嫌です」
神威「?」
A「私、その顔好きじゃないです。全然楽しくないです」
先輩はそれに答えることなく、歩き出した。
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作者名:ぺち | 作成日時:2021年2月1日 17時