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A「うぅ〜風邪ひいた〜」


無事先輩と仲直りできたし、一日早いけど一緒にケーキ食べれたし、しかもおでこにちゅーしてくれたし…!

幸せでいっぱいだけど、案の定風邪ひいた。

別にさ、予定は無いよ?無いけどさ!
クリスマス当日に寝込むって…!
天は幸せだけを与えてはくれないのね。

流石に今日妙ちゃんに連絡するのは悪いし、阿伏兎になんか絶対頼りたくないし、先輩は遠方だし…。


A「明日はお帰りなさいってしたいから、何としてでも今日中に治さなくては!」


微熱だけど冷えピタ貼って、首にネギ巻いて、腹巻付けて……思い付く限りのことをする。


A「薬飲んで寝るか」


食欲無いから空きっ腹に錠剤を流し込んだ。
食後とかよく言うけど、ご飯食べない方が効きそうじゃない?

カーテンを閉めても明るい部屋の中、頭から布団を被って無理矢理睡魔を呼び寄せる。



ーーーーーーーーーーーーーーーーー


A「…!今何時だ…?」


部屋は暗い。
時計を見ると23時を指していた。


A「半日以上寝てた…」


風邪特有の怠さは無くなったけど、変な時間に起きた気持ち悪さがある。


バキッ


A「?!」

神威「メリークリスマース♪」


えぇぇえええ?!
色々とビックリなんですけど!!!!

鍵が閉めてあるドアを力づくで開けたからか、ドアノブから金属の破片がパラパラと落ちていく。


天使の笑顔とは似つかないその状況に、私はただ硬直していた。




神威「風邪引いたの?まぁそれもそうか」


ずずずーとお茶を啜る先輩。労りのお言葉くれても良くないですか!!


A「というか、何故あんな登場を…?」

神威「Aクリスマス楽しみにしてたでしょ。だからサンタやってあげたんだよ?ここ煙突ないし、チャイム鳴らしたらただのお客さんだし、不法侵入しないと始まらないでしょ」


ああ〜なんか色々間違ってるけど良い〜!
かわいいその思考回路〜!
ドアノブはガムテーム巻いといたからとりあえずオッケー☆


A「んふふ、プレゼントはなんですか?」

神威「ないけど」

A「えぇ〜?!…あ、もしかして俺がプレゼントだよ的なオチですか?!」

神威「んなわけないでしょ。ていうかネギ臭い」

A「…お風呂入ってきます」


なぁんだ、プレゼントもリボン巻の先輩も無しかぁ。
けど、疲れてるのに私の為に来てくれただけで嬉しいけどね!

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作者名:ぺち | 作成日時:2021年2月1日 17時

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