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「 泉くん! 急に予約だなんて言うからビックリした…って、その子は? 」
「 今日は俺じゃない。この子をお願いねぇ 」
「 ほうほう、どれどれ〜? 」
中に入ると、いかにも美容師ですみたいな風貌の男性が駆け寄ってくる。
瀬名 泉さんは私の肩を掴んで一歩 前に出させると、美容師さんが長い前髪を掻き分けて至近距離で瞳を覗き込んできた。
「 泉くん、これ磨けば光るどころじゃないよ 」
「 だからあんたに頼んでるんでしょ〜? 」
「 あぁ〜ワクワクしてきた! 任せて! オーダーは? 」
それからはあれよこれよと事が進み、私は椅子に座らされて、知らない単語の飛び交う理解できない会話を聞いていた。
そして美容師さんが近くの椅子に腰掛けて「 これもいいけどなあ 」と携帯を触り始めたところで、ようやく自分の置かれた立場を理解した。
「 ま、待ってください。私、もしかして 」
抗議しようと振り向くと、思いのほかすぐ近くにいた瀬名 泉さんが、「 動かないの 」と何か布のようなものを私の首に巻き付けた。
「 ありがとうございます。…じゃなくてっ 」
「 …嫌? 」
「 嫌…では、ないですけど 」
「 じゃあいいよね。あぁ、あとカラーなんだけど… 」
また美容師さんと二人で話し始めたので、蚊帳の外にされた私は、鏡の向こうで不安そうに眉を下げている自分と顔を合わせてため息をついた。
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瀬永ゆう(プロフ) - ここちさん» ありがとうございます!是非読ませていただきます! (2021年10月27日 6時) (レス) id: 4117ae44bf (このIDを非表示/違反報告)
ここち(プロフ) - 瀬永ゆうさん» 承認致しました。これからも小説共々よろしくお願いいたします! (2021年10月26日 21時) (レス) id: c2fb8c431e (このIDを非表示/違反報告)
瀬永ゆう(プロフ) - ここちさん» お返事ありがとうございます!了解しました!申請しておきます! (2021年10月26日 18時) (レス) id: 4117ae44bf (このIDを非表示/違反報告)
ここち(プロフ) - 瀬永ゆうさん» こんにちは。はい、Musicです!けれど私、間違えていました。スコアランキングではなく、イベントポイントランキングでした。汗 ユナという名前です。お手数おかけします…本当にごめんなさい (2021年10月26日 14時) (レス) id: c2fb8c431e (このIDを非表示/違反報告)
瀬永ゆう(プロフ) - ここちさん» ありがとうございます!フレンド申請させて頂きます!musicの方ですよね?ユーザー名は瀬永ゆうです! (2021年10月26日 6時) (レス) id: 4117ae44bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ここち | 作成日時:2021年10月12日 23時