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「 え、ご、ごめん。そんな強く言ったつもりはなかったんだけど 」
ガシガシとふわふわの頭を掻きむしり、どこか罰の悪そうな顔をして、瀬名 泉さんは私の隣に腰掛けた。
いや、なんで。どこかに行ってよ。
アイドルなんでしょ、もし一緒にいるところなんて見られたら面倒なことになるし、関わりたくないんだから。
「 私、は。ただの人間ですよ 」
「 はぁ? どういう意味? 」
「 あの、別に誰かのファンとか、好きとか、なくて。ただ毎日を平凡に生きてる普通の人間です 」
見なくても分かる、瀬名 泉さんがピシリと石のように固まった。
膝の上で握りしめていた拳に力を込もり、自分の発言で瀬名 泉さんを怒らせてしまったのではないかと恐怖に震える。
自分は話さない方がいいのに、思っていることを口にしたからだ。
「 だ、だってあんた電車で 」
「 女子高生たちの持っている雑誌の表紙と同じ顔だったので、見てしまいました 」
「 う、海でだって! 」
「 たまたまあそこで本を読んでいました 」
「 今日もここにいるじゃん! 」
「 アルバイト先がこの地区なんです 」
数秒 間を開けたあと、瀬名 泉さんは大きく息を吐いてがくりと項垂れた。
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瀬永ゆう(プロフ) - ここちさん» ありがとうございます!是非読ませていただきます! (2021年10月27日 6時) (レス) id: 4117ae44bf (このIDを非表示/違反報告)
ここち(プロフ) - 瀬永ゆうさん» 承認致しました。これからも小説共々よろしくお願いいたします! (2021年10月26日 21時) (レス) id: c2fb8c431e (このIDを非表示/違反報告)
瀬永ゆう(プロフ) - ここちさん» お返事ありがとうございます!了解しました!申請しておきます! (2021年10月26日 18時) (レス) id: 4117ae44bf (このIDを非表示/違反報告)
ここち(プロフ) - 瀬永ゆうさん» こんにちは。はい、Musicです!けれど私、間違えていました。スコアランキングではなく、イベントポイントランキングでした。汗 ユナという名前です。お手数おかけします…本当にごめんなさい (2021年10月26日 14時) (レス) id: c2fb8c431e (このIDを非表示/違反報告)
瀬永ゆう(プロフ) - ここちさん» ありがとうございます!フレンド申請させて頂きます!musicの方ですよね?ユーザー名は瀬永ゆうです! (2021年10月26日 6時) (レス) id: 4117ae44bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ここち | 作成日時:2021年10月12日 23時