検索窓
今日:9 hit、昨日:41 hit、合計:60,579 hit

14 ページ15

−−−−
−−





.





自宅に着いた頃には、瀬名 泉さんはすっかり元の調子に戻っていて、「 それじゃあね 」とだけ言って帰っていった。

結局、散々 連れ回された理由も、私に土曜日の予定をきいた理由も、その日のライブのチケットを持っていた理由も教えてはくれなかった。

直接 尋ねてみたら教えてもらえたのかもしれないけど、そもそも私たちの関係には名前もない。

……そこまでする必要もないだろう。





「 ただいま 」




家に誰もいないことは分かりきってはいるけど、いつものくせで「 ただいま 」を言ってしまう。

なんだか小腹が空いてきたので、冷蔵庫を開けて昨日の夜ご飯の残りを電子レンジに入れた。

その間に荷物を片付けていると、鞄の内ポケットにぐしゃぐしゃのライブのチケット。





「 結局・・・持ってきちゃった 」





あの時に落としたよと渡せば良かったとも思うけど、ここまでぐしゃぐしゃにされているのだから、どちらにせよ捨てるつもりだったんだと思う。

でも、もしもこのチケットが−−−。





「 !! 」





考え事をしていたけど、今、確かに鍵が開く音がした。

そして廊下を歩く足音が徐々にこちらに近づいてきている。



どうして。
こんな夕方に帰ってくることなんて今までただの一度もなかった!

なんで、今日に限って! 嫌だ、来ないで!





「 ……A 」

「 おかあ、さん 」





リビングに入ってきたお母さんはピシッとしたスーツを着ているのに顔色は随分とゲッソリしていて、片手にはコンビニの袋を提げている。

お母さんは私の髪の毛と、顔、服装、爪、全てに目をやり、たっぷり時間を置いてから口を開いた。





.





−−
−−−−

15→←13



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (256 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
412人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

瀬永ゆう(プロフ) - ここちさん» ありがとうございます!是非読ませていただきます! (2021年10月27日 6時) (レス) id: 4117ae44bf (このIDを非表示/違反報告)
ここち(プロフ) - 瀬永ゆうさん» 承認致しました。これからも小説共々よろしくお願いいたします! (2021年10月26日 21時) (レス) id: c2fb8c431e (このIDを非表示/違反報告)
瀬永ゆう(プロフ) - ここちさん» お返事ありがとうございます!了解しました!申請しておきます! (2021年10月26日 18時) (レス) id: 4117ae44bf (このIDを非表示/違反報告)
ここち(プロフ) - 瀬永ゆうさん» こんにちは。はい、Musicです!けれど私、間違えていました。スコアランキングではなく、イベントポイントランキングでした。汗 ユナという名前です。お手数おかけします…本当にごめんなさい (2021年10月26日 14時) (レス) id: c2fb8c431e (このIDを非表示/違反報告)
瀬永ゆう(プロフ) - ここちさん» ありがとうございます!フレンド申請させて頂きます!musicの方ですよね?ユーザー名は瀬永ゆうです! (2021年10月26日 6時) (レス) id: 4117ae44bf (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ここち | 作成日時:2021年10月12日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。