ヴァニラ・アイスその2 ページ12
「アブドゥルは、粉微塵になって死んだ」
「……アブドゥルが…アブドゥルが死んだなどという嘘をつくなぁぁぁぁぁッ!!!」
やつは黙ってアブドゥルの腕を喰らう。
何故こいつはアブドゥルの炎の探知機に引っかからなかった?誰もが思った。
「ッ…!どこだ…どこだ!アブドゥル!」
「アブドゥルは、粉微塵になって死んだ。次はお前らだ、DIO様を倒すなどという考えは…正さなければならぬからなッ!」
やつは淡々と言う。
その言葉に、嘘を着いている感じはなく、あるのはただただ殺意だけ。
一同は、そのただならぬオーラに冷や汗をかいていた。
「一人一人順番に…このヴァニラ・アイスの暗黒空間に葬ってやる。」
ポルナレフのシルバー・チャリオッツが
ヴァニラ・アイスの背後にまわる。
(なんだと…!?ポルナレフのスタンドがこんなに素早く、しかも…遠くに攻撃できるなどと…)
「こっちを向きやがれ!このドグサレがァァァ!」
ポルナレフが攻撃していく。
ヴァニラ・アイスの肩にシルバー・チャリオッツの剣が刺さる。
「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」
攻撃の手を緩めない。
いつの間にかヴァニラ・アイスは姿を消していた。
「畜生…あっという間にどこかに行きやがった!本体も、スタンドもッ…!」
ポルナレフはまだ震えている。
(アブドゥル…畜生、てめぇが…テメェの方から言ったくせにッ…!俺を助けないと言ったくせに…!)
「アブドゥル!てめぇは俺のことをほっとけば良かったんだよッ!」
「ポルナレフ……」
(俺はアブドゥルやコイツらとはついさっきであったばかりだが、やつは良い奴だった。泣きそうになるぜ……こんな数時間だけ関わっただけでも、泣きそうになる……なら、他の奴らは、ポルナレフは、今それ以上の悲しみを背負ってるッ!)
すると、柱に丸い穴が出来た。
「ッ!?」
球体のようなものがポルナレフ達の方へ向かっている。
球体が通ったところは凹んでいる…いや、まるで食われたかのように無くなっている!
イギーのスタンドが立ち向かうも、全く歯が立たない。
「この部屋にいるのはやばい!移動するぞ、イギーッ!Aッ!」
とりあえず別の部屋に移動した。
だがヴァニラ・アイスは扉などなかったかのように追いかけてくる。
「上階だ!上に行くぞッ!」
階段を昇って元いた場所に戻る。
「出口だ!だが、そのまま出る訳には行かない!」
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作者名:小松 | 作成日時:2019年9月2日 18時